【侍ジャパン】清宮幸太郎が語った「覚醒の理由」 プレミア12の国際舞台でも輝けるか (2ページ目)

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke

 順当に行けば2026年の第6回WBC、さらに2028年ロサンゼルス五輪でも中心になってくるひとりだろう。

 そうした期待が清宮にかかるなか、今回の侍ジャパンでまず気になるのが打順だ。囲み取材で問われた井端監督は「全員揃わないとイメージはできてこない」としたうえで、チームづくりにおいてベースになるものを語った。

「最初の決めつけが、僕は一番嫌いなので。実際に見て、そこからでも遅くはないのかなと思います。宮崎にいるメンバーは11月5日の試合(広島との練習試合)しかないので、そこである程度見極めていければいいかなと思います」

 打順はあくまで"噛み合わせ"だ。誰と誰をどのように並べれば、チームとして機能するのか。11月5日の広島戦と9、10日のチェコとの強化試合、さらにプレミア12の序盤戦で見極めていくことになるが、早く"形"を知りたい記者から質問が飛んだ。

 4番候補としていた岡本が離脱となったなか、クリーンアップに据えるのは清宮、森下翔太(阪神)、牧秀悟(DeNA)あたりか──。

「あまりそこにこだわっていないというか、自分自身で決めるのではなく、そこはコーチ陣と会話して決めていこうかなと思います。さっきも言ったとおり、そこの決めつけが大きな過ちになることもよくあるので。今のところはまだ、本当に何も決めていない」

【自身が語る打撃の変化】

 一方、清宮自身はどんな思いで侍ジャパンに合流したのか。

「アピールは大事だと思います。でも、自分らしく。しっかりいい準備をして、いろんなところで臨めたらなと思います」

 爽やかな笑顔を浮かべながら、余裕を持って報道陣に受け答えしている姿が印象的だった。

 名ラガーマンの息子として生まれ、自身も中学時代から名を馳せた。早稲田実業では当時最多の高校通算111本塁打を記録し、甲子園のスーパースターとして鳴り物入りでプロ入りした。

 以来、大きな期待に応えるようなパフォーマンスは見せられていなかったが、今季後半戦、明らかにひと皮剥けた姿を打席で見せ続けた。

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