大谷翔平「伝説の本当のスタート」2016年を栗山英樹が振り返る「漫画に出てくるような選手」 (4ページ目)

  • 元永知宏●文 text by Motonaga Tomohiro

──大谷は2013年から2017年までの5年間で、プロ野球関係者やファンを驚かせる記録と数字を残した。投手として42勝15敗、防御率2.52。打者として打率.286、48本塁打、166打点。そのほか、プロ野球史上初の10勝&10本塁打(2014年)、投手で先頭打者ホームラン(2016年)、「4番・投手」での完封勝利(2017年10月)などもあった。

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 翔平にとっては2016年が、伝説の本当のスタートになりました。自分で投げて、打って、チームを勝たせる。そういうシーズンでしたね。

 伝説になるような活躍をしないと、翔平のことがアメリカまで届かないと私は考えていました。あの時の活躍によって、メジャーリーグの評価も変わったんじゃないでしょうか。はじめから投打の二刀流をすることを可能にしたのが2016年の活躍だったと思います。


栗山英樹(くりやま・ひでき)/1961年生まれ。東京都出身。創価高、東京学芸大学を経て、84年にドラフト外で内野手としてヤクルトに入団。89年にはゴールデングラブ賞を獲得するなど活躍したが、1990年にケガや病気が重なり引退。引退後は野球解説者、スポーツジャーナリストに転身した。2011年11月、日本ハムの監督に就任。翌年、監督1年目でパ・リーグ制覇。2016年には2度目のリーグ制覇、そして日本一に導いた。2021年まで日ハムの監督を10年務めた後、2022年から日本代表監督に就任。2023年3月のWBCでは、決勝で米国を破り世界一に輝いた
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著者プロフィール

  • 元永知宏

    元永知宏 (もとなが・ともひろ)

    1968年、愛媛県生まれ。 立教大学野球部4年時に、23年ぶりの東京六大学リーグ優勝を経験。 大学卒業後、ぴあ、KADOKAWAなど出版社勤務を経て、フリーランスに。著書に『荒木大輔のいた1980年の甲子園』(集英社)、『補欠の力 広陵OBはなぜ卒業後に成長するのか?』(ぴあ)、『近鉄魂とはなんだったのか? 最後の選手会長・礒部公一と探る』(集英社)など多数。2018年から愛媛新聞社が発行する愛媛のスポーツマガジン『E-dge』(エッジ)の創刊編集長

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