里崎智也と五十嵐亮太は低迷した西武をどう見た? 主力のFA移籍と補強問題、今後の再建計画を語り合った (4ページ目)

  • 長谷川晶一●文 text by Hasegawa Shoichi

五十嵐 そんなにうまくいかないから、どこのチームも苦労しているんですけどね(苦笑)。

里崎 ならば、まずは(昨年、西武でプレーしていた)デビッド・マキノンを戻すことを考えないといけない。あと、つらい日々を過ごしているファンには、こういう時こそファームで「次はこの選手が大成するんじゃないかな?」と注目してほしい。それが楽しみで、ファームしか見ない人もいるそうですね。自分が"目利き"になって若手選手に注目する。今はそうやって見守るしかないんじゃないですか。

五十嵐 短期的には外国人獲得でしのいで、あとは先ほど名前が挙がった"ベッケン"や蛭間の台頭、新人の獲得、スカウティングに期待するしかないのかな。

里崎 ここ20年間のドラフト状況を分析したことがあるけど、西武のドラフト戦略は12球団で一番いい。過去の実績を見ると、12球団のなかで圧倒的に活躍する選手のパーセンテージが高いんです。そこは引き続き期待したいところ。時間はかかるけど、まずは土台作りからしっかりやらないと。できることから一歩ずつだと思いますね。

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【プロフィール】

里崎智也(さとざき・ともや)

1976年5月20日生まれ、徳島県出身。鳴門工(現鳴門渦潮)、帝京大を経て1998年のドラフト2位でロッテに入団。正捕手として2005年のリーグ優勝と日本一、2010年の日本一に導いた。日本代表としても、2006年WBCの優勝に貢献し、2008年の北京五輪に出場。2014年に現役を引退したあとは解説者のほか、YouTubeチャンネルなど幅広く活躍している。
公式YouTubeチャンネル『Satozaki Channel』

五十嵐亮太(いがらし・りょうた)

1979年5月28日生まれ、北海道出身。1997年ドラフト2位でヤクルトに入団し、2004年には当時の日本人最速タイ記録となる158キロもマークするなど、リリーフとして活躍。その後、ニューヨーク・メッツなどMLBでもプレーし、帰国後はソフトバンクに入団。最後は古巣・ヤクルトで日米通算900試合登板を達成し、2020年シーズンをもって引退した。現在はスポーツコメンテーターや解説として活躍している。

著者プロフィール

  • 長谷川晶一

    長谷川晶一 (はせがわ・しょういち)

    1970年5月13日生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務を経て2003年にノンフィクションライターとなり、主に野球を中心に活動を続ける。05年よりプロ野球12球団すべてのファンクラブに入会し続ける、世界でただひとりの「12球団ファンクラブ評論家(R)」。主な著書に、『詰むや、詰まざるや 森・西武 vs 野村・ヤクルトの2年間 完全版』(双葉文庫)、『基本は、真っ直ぐ──石川雅規42歳の肖像』(ベースボール・マガジン社)、『いつも、気づけば神宮に 東京ヤクルトスワローズ「9つの系譜」』(集英社)、『中野ブロードウェイ物語』(亜紀書房)、『名将前夜 生涯一監督・野村克也の原点』(KADOKAWA)ほか多数。近刊は『大阪偕星学園キムチ部 素人高校生が漬物で全国制覇した成長の記録』(KADOKAWA)。日本文藝家協会会員。

【写真】西武のパフォーマンスチーム「bluelegends」2024年新メンバー7人・フォトギャラリー

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