大混戦セ・リーグの後半戦を緒方耕一が大予想 阪神の連覇? DeNA26年ぶりの優勝は? (3ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi

── 今季はルーキーの度会隆輝選手が加わりました。

緒方 開幕戦で衝撃的なデビューを飾り、チームに勢いをもたらしてくれました。また、打てる捕手として売り出し中の山本祐大の成長も大きい。そしてなにより大きいのは、タイラー・オースティンですね。毎年ケガで長期離脱を余儀なくされていましたが、今年は本塁打王を争うなど、しっかりチームに貢献しています。

── DeNAの戦いを見て、感じることはありますか。

緒方 得点力の高さはリーグ屈指ですが、ひとつ気になるのは犠打数が圧倒的に少ないことです。昨年は143試合で106個だったのが、今年は88試合消化の時点で35個。シーズン終盤の落とせない戦いになった時に、現在のスタイルを貫けるのか注目したいですね。

── 26年ぶりの優勝に向け、あとは投手陣ですね。

緒方 先発陣では、昨シーズン最多勝の東克樹が今年もすばらしいピッチングを披露しています。彼に続く存在の投手が出てくれば、優勝も期待できると思います。

【投打の噛み合わない阪神】

── 昨年、2位に10ゲーム以上の大差をつけて優勝した阪神ですが、前半戦は4位と苦しみました。

緒方 才木浩人が前半戦8勝3敗と成長を遂げましたが、6月16日以来、勝ち星から遠ざかっています。また、昨シーズン最優秀防御率のタイトルを獲得し、新人王とMVPに輝いた村上頌樹も前半戦は3勝7敗。ただ内容は決して悪くはないので、どこまで踏ん張れるかがカギになりそうです。

── 打撃陣が軒並み不振です。

緒方 打線の援護に恵まれていません。近本光司、大山悠輔、佐藤輝明、森下翔太の中軸、つなぎ役の中野拓夢と、全員が打率2割5分以下です。もう少し得点力が上がれば、もっとラクな展開になるのですが......。

── 後半戦はどのような戦いを期待しますか。

緒方 森下、大山、佐藤のクリーンアップに期待したいですね。先発には才木、村上のほかに大竹耕太郎、伊藤将司、西勇輝が控えており、リリーフには桐敷拓馬、岩崎優をはじめ実力者が揃っています。隙のない昨年のような戦いに持ち込めれば、まだまだチャンスはあります。

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