新庄剛志監督3年目の日本ハムはここが違う! 鶴岡慎也が解説する「快進撃の理由」 (2ページ目)
── 投手陣は万全ですね。
鶴岡 3、4月は、金村が8回を投げて"勝つ形"ができていたのですが、5月3日から6連戦が始まるので、この金村が先発ローテーションに組み込まれることになりました。開幕からリリーフの金村がカギを握ると予想していたのですが、先発に回ってもキーマンになるのではないでしょうか。
【本当の意味で戦う集団になった】
── 打撃陣はどうですか?
鶴岡 投手陣が踏ん張っているうちに、打撃陣も点を取ろうというリズムが生まれています。昨年は1点差ゲームが17勝31敗だったのですが、今年はこれまで7勝1敗です。まだ5点以上取った試合がなく、トータルで得点より失点のほうが多いですが、「勝つために次の1点をどう取るか」という明確な目標のもと、効率のいい攻撃ができています。
── 今年のオーダーを見て、感じたことはありますか。
鶴岡 アリエル・マルティネスは打率こそ高くない(.250)ですが、チャンスでよく打ち、4番に定着しています。相手が右投手、左投手によって打線を組み替えていますが、軸になる選手は中心に据えている印象ですね。昨年はシーズン143試合で打順141通りと、新庄監督がいろいろと試して、適材適所を見極めました。今年は監督のなかで、方針を決めてやっているなという印象を受けます。
── リードオフマンとして期待の高かった新外国人のアンドリュー・スティーブンソンは思うような結果を残せず、現在は二軍で調整中です。
鶴岡 日本の投手は苦手な箇所を徹底的に突いてくるのですが、スティーブンソンはそれを意識しすぎて打てる球まで打てなくなっています。今はリセットの意味で、ファーム調整させていると思います。ただ、ファームで好成績を残しているので、いいタイミングで昇格するでしょう。
── 開幕スタメンを勝ち取った高卒6年目の田宮裕涼選手が5番に抜擢されるなどいい働きをしています。
鶴岡 チャンスに強いですし、少しでも多く打席を回してあげたい選手です。1番で起用されることもありましたが、打席が終わってすぐ守備というのは捕手としては負担が大きい。そういうことも考慮して、5番で起用したりしているのだと思います。
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