新庄剛志監督3年目の日本ハムはここが違う! 鶴岡慎也が解説する「快進撃の理由」 (3ページ目)
── 昨年までの日本ハムは、二遊間がひとつの課題でした。
鶴岡 ショートは、水野達稀でほぼ固定されています。二塁に関しては、昨年は消去法によって起用されることが多かったと思うのですが、今年は使った選手がしっかり結果を出す。それによって競争意識が芽生え、チームが活性化されている印象です。
── ケガで出遅れていた清宮幸太郎選手もようやく復帰しました。
鶴岡 清宮と野村佑希は、一塁か三塁を守る長距離打者という似たようなタイプです。左打ちと右打ちの違いはありますが、チーム編成上、好調なほうをラインナップに組み込むことになるでしょう。そういう意味で、選手層は確実に厚くなっています。調子が上がるのを待つというより、勝利に貢献できる選手を使う。本当の意味で「戦う集団」になってきました。
【いい状態で一軍と二軍が連動している】
── 4月を終えて2位と、いいスタートが切れました。第一関門は突破したと考えていいでしょうか。
鶴岡 日程的に6連戦がない4月にいいスタートを切らないと、それ以降が厳しくなるだろうと予想していました。貯金も新庄監督就任以来、最大を記録し、過去2年とはまったく違います。「ものすごく嫌なチームになったな」「強いな」と、ほかのチームの選手が一番実感しているのではないでしょうか。
── 昨年は戦略的にスクイズが多かったように見受けられましたが、今年はどんな印象がありますか。
鶴岡 今年はそんなに多くないですね。もう選手に任せるという感じがあります。
── 先程も名前が出てきた田宮選手の台頭で、FA移籍2年目の伏見寅威選手に変化はありますか。
鶴岡 同じくオリックスから移籍してきた山﨑(福也)とバッテリーを組んで、好リードで持ち味を引き出しています。伏見にも意地があると思いますし、田宮にとっても体を休められる一方で、自分が出ていないときにチームが勝つことで、「負けられない」という意識が生まれる。ものすごく好循環です。田宮はプロ6年目ですが、体力がかなりついてきました。なんとかシーズンを乗り切ってほしいですね。
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