高木豊が語る好調・ソフトバンク打線と山川穂高へのブーイング「受け止め方は人それぞれ」
高木豊インタビュー 後編
山川穂高が加入したソフトバンクの「強力打線」について
(前編:「教え子」筒香嘉智のDeNA復帰 強力打線での起用法、移籍先に古巣を選んだ理由を考察した>>)
11勝6敗2分(4月21日時点、以下同)でパ・リーグの首位に立つソフトバンク。チーム打率.250、得点数76はともにリーグトップで、FAで新加入した山川穂高はリーグトップの22打点を挙げるなど、4番バッターとして強力打線を牽引している。
かつて大洋(現DeNA)の主力選手として活躍し、現在は野球解説者やYouTuberとしても活動する高木豊氏に、ソフトバンク打線が好調な理由を聞いた。
ソフトバンクで開幕から4番を務める山川 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る
【今のソフトバンクが「強力打線」である理由】
――小久保裕紀監督は山川選手を開幕から全試合4番で起用。打率は.229と低調ながら、リーグ2位の4本塁打、リーグトップの22打点を稼ぐなど、指揮官の期待に応えています。やはり、山川選手が4番に座っていることが打線にいい影響を与えていますか?
高木豊(以下:高木) 山川を4番に固定し、3番の柳田悠岐と5番の近藤健介が楽になったことは確かです。山川が後ろに控えていることによって、柳田は「相手バッテリーは自分と勝負してくるだろう」と思う場面が多くなるはず。そういう意味では邪念がなくなるというか、余計なことを考えることなく打席に入れますし、勝負に徹しやすくなるでしょうね。
――5番に近藤選手を固定していることについては?
高木 近藤の場合は安定感が抜群なので、どの打順を任せても適応すると思います。ただ、彼が5番にいることで、山川にも柳田と同じような効果があるはずです。近藤が後ろにいれば、山川と勝負せざるを得ませんからね。
西武にいた頃は、自分と勝負するのか、後ろのバッターと勝負するのかわからない場面も多々あったと思いますが、今は勝負しにくることがわかりきっています。柳田と同様、山川も集中してピッチャーとの勝負に臨めるはずです。
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