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高木豊が語る好調・ソフトバンク打線と山川穂高へのブーイング「受け止め方は人それぞれ」 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

――長年、ソフトバンクは1番打者を固定していませんでしたが、今季は周東佑京選手がほとんどの試合(19試合中16試合)で1番を任され、打率.316(リーグ4位)、出塁率.391(リーグ5位)、8盗塁(リーグトップ)と期待に応えています。

高木 今季のソフトバンク打線を語るうえでは、周東の成長が一番大きいんじゃないですか。クリーンナップは打点やホームランなどで評価されますが、1番や2番に求められるのは出塁率で、いかにチャンスメイクできるか。周東の出塁率や今宮健太の繋ぎが、強力打線を形成するうえで大きな要素になっていると思います。

 たとえば1番や2番ではなく、3番からチャンスメイクしていって6番の栗原陵矢や7番の(アダム・)ウォーカーあたりが走者を返す、という流れだと「強力打線」という印象ではない。でも、1番の周東と2番の今宮がいい働きをしてチャンスメイクをしてくれるので、クリーンナップの働きが際立っていますよね。そういう流れを作れるのが「強力打線」だと思います。

【山川はブーイングを「受け止めるしかない」】

――クリーンナップは開幕戦から全試合で固定していますし、1番・周東選手、2番・今宮選手、9番・牧原大成選手らもほとんどの試合で同じ打順を任されています。

高木 打順を固定して勝てるのであれば、やっぱりそうして戦うのが理想ですよ。阪神も昨季から打順をほぼ固定していますが、役割が浸透して勝手に選手が動きますし、そうなると首脳陣が考えることが少なくなります。今はウォーカーが不調(打率.185、1本塁打、3打点、出塁率.200)ですが、シーズンを通して考えればある程度の数字は残してくれると思いますし、同じく不調の栗原まで打ち始めたら、相手チームにとってはさらに脅威でしょうね。

――4月12日のベルーナドームでの西武戦では、かつての主砲・山川選手に対するすさまじいブーイングが起こりましたね。

高木 山川はそういう覚悟を持って移籍したと思いますし、受け止めるしかないですね。彼はルールに則ってFAで移籍したわけですが、背景にはああいった騒動があり、それに対してモヤモヤしていたファンが多かったということでしょう。敵を作るとこういうことになるんだ、と。ブーイングをしているファンの気持ちもわかります。

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