山川穂高のFA移籍に、石毛宏典はファンを納得させるためのルール作りを提言 (2ページ目)
【ペナルティを決めておくべき】
――8月29日に嫌疑不十分で不起訴となった後も、出場停止処分は続いていました。
石毛 不起訴という結果が出たのであれば、シーズン中に復帰させてもよかったと思うんです。山川をチームが勝つための戦力として考えていたのであれば、ですよ。もちろん、その場合も復帰前に謝罪の場を設けることが前提です。そうした場合でも批判の声は当然あると思いますし、世論を考慮しての処分継続だったとも思いますが......。
今の時代は「こうしたら、こう叩かれてしまう」という考えが先に立ちますよね。今回のようなケースではなおさらだと思います。叩かれるのを避けるために、「山川を試合に出すのはやめておこう」という判断になるじゃないですか。だけど、試合に出したら「山川頑張れよ」という声も中にはあるかもしれません。こういう時代だから慎重にならざるをえないとは思いますが、彼は有罪判決を受けたわけではありませんから。
――不祥事の処分期間中の移籍という異例の事態。西武で下されていた公式戦出場停止処分が、ソフトバンクでは解除される方向です。
石毛 西武ファンとすればモヤモヤするでしょうし、納得できない部分はあるでしょうね。なので、今回のようなケースになった時に適用する新しいルールを決めればいいんです。例えば、出場停止処分中は他球団へ移籍できないようにするとか、FA宣言自体を1年先延ばしにするとか......今回のようなケースになった時にある程度納得のいく12球団共通のペナルティを決めておくべきだと思います。
そういう明確なものがない曖昧な状況下で、ああだこうだと言っても仕方がありません。結局のところ人情論、感情論でものを言い合うだけになってしまいます。
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