山川穂高のFA移籍に、石毛宏典はファンを納得させるためのルール作りを提言

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

 ソフトバンクは12月19日、西武からFA宣言した山川穂高の獲得を発表し、同日午後に福岡市内のPayPayドームで入団会見を行なった。会見の冒頭、山川は自らの不祥事を謝罪したほか、「マイナスからのスタート」「野球で結果を出して許してくださいとは思っていません。僕が根本的に変わらないといけない」と話すなど、現在の心境を語った。

 山川のFA移籍に対しては野球ファンの間でも厳しい意見が飛び交い、ソフトバンクに対しても批判の声が多数寄せられているという。かつての西武黄金時代、チームリーダーとして長らく活躍した石毛宏典氏に、同問題についての見解を聞いた。

(注)一部、記事の内容が事実と異なる部分がありましたので訂正いたしました。ご迷惑をおかけした関係者各位、並びに読者の皆様にお詫び申し上げます

ソフトバンク入団会見を行なった山川 photo by Sankei Visualソフトバンク入団会見を行なった山川 photo by Sankei Visualこの記事に関連する写真を見る

【石毛は山川の移籍に何を思ったのか】

――今回の山川選手やソフトバンクの判断などについてどう思われますか?

石毛宏典(以下:石毛) この1年間、山川は西武の選手として何も仕事をしていない中で年俸をもらい、球団スタッフやチームメイトなど多くの関係者に迷惑をかけ、ファンを失望させてしまいました。

 そういう意味では、禊(みそぎ)じゃないけれど、来季は西武の選手として死にものぐるいで働く。人情的に考えればそうするべきだったんじゃないのかなと。仮にそうした場合でも批判されていたとは思いますが、「しっかりと反省しているんだな。それなら頑張れよ」とエールを送ってくれるファンはいたと思うんです。

 一方、山川の獲得を決断したソフトバンクは、ここ数年は優勝を逃していて背に腹は代えられない状況なのでしょう。ただ、人情的に考えれば、仮に山川の獲得を以前から検討していたとしても、「もう1年は西武で頑張れ」「今の状況では獲れない」という判断があってもよかったのかな、と個人的には思います。

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