高木豊がセ・リーグの助っ人たちを4段階で評価 人数過多の巨人は「起用する側に問題があった」 (3ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo

◆DeNA【野手☓/投手◎】

 トレバー・バウアーがサイ・ヤング賞投手としての力を存分に見せ、J.B.ウェンデルケンもリリーフ陣を支える活躍を見せた。だが、野手はタイラー・オースティンとネフタリ・ソトが誤算に終わった。チームは首位の阪神に大きく引き離される結果となったが、両助っ人の不振や故障が響いた。

「ソトは△です。期待されているのはホームランなのですが、わずか14本で低打率。それくらいの成績なら日本人の若手野手を使ったほうがいい。ソトが不振で、佐野恵太をファーストで起用せざるを得ず、それによって佐野のバッティングもおかしくなりました。

 オースティンは、右肘の故障から手術を経て交流戦の時期に戻ってきましたが、交流戦の最中に肩を負傷しました。不運な部分もあるとは思いますが、2年間まともに働いてくれないのはさすがに厳しいです。故障からの復帰に時間がかかりすぎですし、オースティンは☓です。 

 投げるほうでは、バウアーが◎。成績は文句ないですし、日本の野球を変えてくれましたよね。『100球で代えなきゃ罪だ』みたいな風潮がある中で、バウアーは中4日で120球くらい投げる。日本の監督たちの『本当は投げさせたいんだけど、投げさせられなかった』という苦しみを解放してくれました。他のピッチャーの中には『投げなきゃいけないんだ』という意識が芽生えた選手もいると思います。

(ロバート・)ガゼルマンはボールをよく動かす投手で、シーズンを通して使ったら面白いピッチャーだと思いますが、外国人枠の争いで負けた感じです。パワー系のウェンデルケンは勝ちパターンに入ってきましたし、森原康平がいない時は抑えを任されるなど、ブルペンに欠かせないピッチャーでしたね。

(エドウィン・)エスコバーは結果も印象もよくなかったです。登板数を減らして起用すればもう少し成績がよくなったと思いますが、やはり勤続疲労の影響が大きいと思います」

【助っ人外国人の成績】

(野)ソト 109試合 打率.234 14本塁打 50打点 出塁率.316 OPS.731

(野)オースティン 22試合 打率.277 0本塁打 6打点 出塁率.352
OPS.756

(投)バウアー 19試合 10勝4敗 防御率2.76  QS率78.9

(投)ガゼルマン 13試合 3勝5敗 防御率4.45  QS率30.8

(投)ウェンデルケン 61試合 2勝2敗33ホールド3セーブ 防御率1.66

(投)エスコバー 40試合 2勝1敗11ホールド 防御率4.55

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