日本シリーズ第3戦の明暗を分けた1球 伊藤将司が見せつけられた平野佳寿との経験の差 (3ページ目)

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 ほかにも、若月選手が近本光司選手の盗塁を刺したり、レフトの廣岡選手も再三ナイスプレーを見せました。日本シリーズのような短期決戦は、どれだけ相手に得点を許さないかが重要になります。言い換えれば、ミスをしたチームは勝てない。そういう意味で、第2戦もそうでしたが、ミスにつけ込まれ得点を許した阪神の負けは、まさに痛恨となりました。

 これで対戦成績は、オリックスの2勝1敗になりました。数字上もそうですが、内容的にもオリックスが優位と言えます。第3戦は甲子園での戦いとなり、オリックスにとっては完全アウェーで、先発した東投手などは、球場の雰囲気に呑まれるのかなと心配しましたが、その必要はまったくなかったですね。堂々としたプレーぶりは、さすが3年連続日本シリーズに出場したチームだなと感じました。

 ただ、阪神もまったく歯が立たないというわけではありません。山岡泰輔投手から3点奪いましたし、平野投手も追い込んだ。あとはどれだけミスを減らせるかだと思います。ここから再び勢いを取り戻すことは容易ではありませんが、まずは第4戦です。ここを落とすようなことになれば、このまま終わってしまう可能性もあります。

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