侍ジャパンと対戦する国の主力選手たち 韓国のメジャー二遊間コンビに国内リーグ二冠王は強力 中国の190センチ右腕は怖い存在

  • 木村公一●文 text by Kimura Koichi
  • photo by Getty Images

 3月8日から開幕する第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。1次リーグプールBの日本は、3月9日に中国、10日に韓国、11日にチェコ、12日にオーストラリアと戦う。はたして日本は1次リーグを突破し、準々決勝へと進めるのか。日本の前に立ちはだかるライバルたちを紹介したい。

昨シーズン、パドレスの遊撃手として150試合に出場したキム・ハソン昨シーズン、パドレスの遊撃手として150試合に出場したキム・ハソンこの記事に関連する写真を見る

韓国

 2019年のプレミア12や2021年の東京五輪の時と比べれば、格段に戦力アップしている韓国。メジャーからキム・ハソン(パドレス)、トミー・エドマン(カージナルス)の二遊間コンビが加わったことは大きい。

 キム・ハソンは現在27歳。韓国リーグで7年間プレーし、通算成績は打率.294、133本塁打、575打点。2021年にポスティングでメジャー入りした。当初は内野のユーティリティープレーヤーだったが、昨シーズン、フェルナンド・タティスJr.の故障や薬物使用でのシーズン出場停止を受け、ショートの定位置をつかんだ。

 バッティングも韓国時代は粗さが目立ったが、メジャー移籍後は堅実な打撃スタイルに変えた。

 一方のエドマンは27歳の遊撃手。アメリカ人の父と韓国人の母との間に生まれ、国籍はアメリカ。侍ジャパンが選出したラーズ・ヌートバーと同様、他国の国籍を持つメジャーリーガーを初招集した格好となった。

 エドマンは中距離タイプのスイッチヒッターで、ツボにくればホームランを放つパワーを持ち合わせており、昨シーズンは153試合に出場して打率.265、13本塁打、57打点の成績を残した。守備の評価も高く、2021年にはナショナル・リーグのセカンド部門でゴールドグラブ賞を獲得した。

 だが看板選手というなら、国内組のイ・ジョンフ(外野手)だろう。24歳にして、昨シーズンは2年連続の首位打者(打率.349)、初の打点王(113打点)の二冠王を達成し、シーズンMVPも獲得。いま韓国でもっとも人気の高い選手だ。走攻守で光るものがあり、今オフにはポスティングでのメジャー移籍を希望している。いわば今回のWBCは彼にとって"ショーケース"となるわけだ。

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著者プロフィール

  • 木村公一

    木村公一 (きむらこういち)

    獨協大学卒業後、フリーのスポーツライターに。以後、新聞、雑誌に野球企画を中心に寄稿する一方、漫画原作などもてがける。韓国、台湾などのプロ野球もフォローし、WBCなどの国際大会ではスポーツ専門チャンネルでコメンテーターも務める。

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