攝津正は194cmのギータ2世について「ちょっと厳しい」ソフトバンク課題の長打力不足を補うのは誰か (3ページ目)
――これまで打線の中軸を担っていたアルフレド・デスパイネ選手やジュリスベル・グラシアル選手、さらには長年チームを支え続けた松田宣浩選手らが退団し、バッター陣の顔ぶれが変わります。どんな課題が挙げられますか?
攝津 新外国人は未知数なので、そこを外して考えるとすると、長打を打てる選手があまりいないことです。柳田選手も少し落ち気味ですし、シーズンを通じて以前のようなパフォーマンスが出せるかとなると、正直、どこまでやれるのかわかりません。
実際に、昨シーズンは引っ張ったホームランが極端に減っているんです(24本塁打中、ライト方向が7本。2021年は28本塁打中、ライト方向が16本)。速いボールに対応が難しくなってきてるのかなと。それが、調整のミスでそうなったのか、年齢的な衰えからそうなったのか......今シーズンのバッティングを見ていくと、ある程度わかってくるんじゃないかとは思います。
これまで長打力という面では、デスパイネ選手、グラシアル選手、松田選手らにずっと頼っていましたし、いなくなった分、ホーキンス選手やアストゥディーヨ選手がどういう結果を残せるかが肝になるでしょうね。近藤選手が長打を狙いにいく機会が増えてしまって、バッティングを崩されても困るでしょうから。
――栗原選手や野村選手らにかかる期待も大きそうですね。
攝津 そうですね。得点力を上げるには、そのあたりの選手の長打率が高くなってくることが理想です。1点差などの接戦になるとホームランで試合が決まるということも多いですし。昨シーズンがそうであったように、接戦をモノにしていけないとシーズンの最後に響いてしまうので。
柳田選手が復調するか、デスパイネらが抜けた穴を新外国人たちが埋められるか、若手の突き上げがあるか......今シーズンはそういったことに注目していきたいと思います。
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【プロフィール】
攝津正(せっつ・ただし)
1982年6月1日、秋田県秋田市出身。秋田経法大付高(現ノースアジア大明桜高)3年時に春のセンバツに出場。卒業後、社会人のJR東日本東北では7度(補強選手含む)の都市対抗野球大会に出場した。2008年にソフトバンクからドラフト5位指名を受け入団。抜群の制球力を武器に先発・中継ぎとして活躍し、沢村賞をはじめ、多数のタイトルを受賞した。2018年に現役引退後、解説者や子どもたちへ野球教室をするなどして活動。通算282試合に登板し、79勝49敗1セーブ73ホールド、防御率2.98。
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