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ドラフト候補も続々参戦。日本初開催のウインターリーグ「JWL」が担う3つの大きな意義 (2ページ目)

  • 松永多佳倫●文 text by Matsunaga Takarin
  • photo by Kyodo News

 鷲崎代表の熱い思いに応えるように、社会人からはトヨタ自動車、Honda、東京ガス、パナソニックと名門チームからの参加が相次ぎ、開始前に懸念されていた募集人員も70名と、初年度にしてはまずまずの成果を収めた。

 ほかにも外国人選手が7人参加しており、そのうち4人はベース内に居を構えている。残りの3人はウガンダ出身が2人、キュラソー出身が1人。沖縄ならではといった感じか。

【プロ注目の選手たちも参加】

 GMには、沖縄水産高のエースとして1990、91年夏の甲子園で準優勝し、九州共立大からドラフト5位で巨人に入団した沖縄のレジェンド・大野倫氏が就任。

「リーグが開催されている1カ月間、選手が安心・安全にプレーしやすい環境を構築することが私の役割であり、選手の活動をくまなくチェックしています。試合自体は、ゲームコーディネーター(各チームの監督に相当)が担当しています。とにかく行き場を失いかけていた選手たちの救済というか、きちんと実戦の場を提供してあげることこそ、ウインターリーグの大義名分であると考えています。

 トップクラスの社会人の選手がベンチにいるだけで雰囲気が変わります。たとえば、トヨタ自動車の選手たちは絶対にネガティブなことは言わず、すべてポジティブ。この姿勢を肌感覚で感じるだけでも、参加している選手は勉強になるはずです」

 春季キャンプで中日の二軍がホームグラウンドとしているオキハム読谷平和の森球場での試合を観戦したが、選手たちの熱気がひしひしと伝わってくる。プロ注目の選手たちもこぞって参加し、沖縄の地で何かを学ぼうと必死にプレーしていた。

 広陵高から早稲田大に進学した身長2メートルのサウスポー・今西拓弥(Honda)は、開幕戦でコーナーを丹念に突く小気味のいいピッチングを披露。格の違いを見せつけた。

 昨年秋のリーグ戦で戦後15人目の三冠王を獲得し、早稲田大からトヨタ自動車に進んだ今井脩斗も参加。昨年春に右ヒジの故障もあって大学で野球を終える予定だったが、ラストシーズンの大活躍により社会人の名門からオファーが舞い込んだ。

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