阪神がドラフトで獲るべきは打てる野手。将来の「投手王国」へ甲子園育ちの本格派も狙いたい (2ページ目)

  • 安倍昌彦●文 text by Abe Masahiko
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

2年夏から3季連続甲子園に出場し、通算11勝をマークした近江の山田陽翔2年夏から3季連続甲子園に出場し、通算11勝をマークした近江の山田陽翔この記事に関連する写真を見る タイミングが合った時の長打力と強肩で野口泰司(名城大/180センチ・85キロ/右投右打)、パワーにシュアさを兼備した打力が魅力の吉田賢吾(桐蔭横浜大/180センチ・93キロ/右投右打)の名前が挙がる。

 高校生で松尾以外に打力が光る捕手なら、清水叶人(健大高崎/176センチ・82キロ/右投左打)をおすすめしたい。守備面でもっとわかりやすく"活気"がプレーに表れてくればさらによし。

森木大智に続く逸材がほしい

 この2年間、森木大智以外、高校生の逸材投手を獲っていなかった阪神にとって、今年はうってつけの"甲子園のスター"がいる。

 山田陽翔(近江/175センチ・78キロ/右投右打)の甲子園での熱投ぶりは、伝説の"ミスタータイガース"村山実氏の姿と重なる。夏の甲子園後に侍ジャパンの一員として戦ったワールドカップは疲労が抜けきれていなかったはずだ。まずはしっかり体調を立て直し、ひとシーズンを投げ続けられる健全な心身を鍛えて、プロの実戦に挑みたい。

 それを待てる余裕が、今の阪神投手陣にはあるはずだ。

 さらには、田中晴也(日本文理/186センチ・92キロ/右投左打)、日高暖己(富島/184センチ・78キロ/右投右打)、武元一輝(智辯和歌山/187センチ・88キロ/右投左打)といった「甲子園育ち」の本格派も楽しみな投手だ。

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