五十嵐亮太がパ・リーグで飛躍を期待する選手たち。「野球の神様」から贈りものをもらった投手、清宮幸太郎の今後も語った (3ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi
  • photo by Sankei Visual

プロ5年目、清宮幸太郎の今後は?

――大きな期待を背負ってプロ入りし、5年目の今シーズンですでに13本塁打。ついにその才能が開花しつつある日本ハム・清宮幸太郎選手についてはどのように見ていますか?

五十嵐 ビッグボスが監督に就任して、出場機会が増えたことが大きいですね。監督命令で体を絞ったり、三振を恐れずに積極的にバットを振ってみたりと、それまで清宮選手のなかにはなかった考え方、気づいていなかったポイントがたくさん見えてきたんじゃないかと。それによって目指すべき方向性もクリアになってきたことも、大きな前進だと思います。

――もし、五十嵐さんがマウンドで彼と対峙するとしたら、どのように攻めますか?

五十嵐 彼の場合は変化球でしょう。僕が現役だった頃もそうでしたが、落ちるボールの見極めがあまりよくない。だから、ボールになる落ちるボールを使っていくと思います。彼がこれから伸びていくためには、アウトコースの変化球、落ちるボールをいかに見極められるかが重要になりますね。

――プロ5年目を迎えていますが、ブレイクの兆しは見えていると言えそうですか?

五十嵐 今年は飛躍したと思いますが、もちろん相手バッテリーも研究してきます。多くの試合に出たことで、相手チームにも「清宮データ」はたくさん集まりましたから、来年は対応能力が問われる年になりますね。ようやく、一流打者としての第一歩を踏み出したということでもあると思います。ここから、落ちるボールにも対応できるように「ボールを長く見る」打撃フォームに改造するのか、それとも別の訓練をするのか。そこに注目したいです。

――清宮選手にとって、本当の正念場が訪れそうですね。

五十嵐 いよいよ勝負の時期がきましたね。ボールを遠くに飛ばす能力、スイングの器用さもあるし、オールスターでMVPを獲得した天性のスター性もある。首脳陣はもちろん、ファンから見ても魅力的な選手なので、期待して見守りたいと思います。

(セ・リーグ編:ヤクルトの長岡、阪神の湯浅などのすごさは?中日の根尾は投手転向が「バッティングにも生かされるはず」>>)

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る