「立浪世代」でベストオーダーを組んでみた! 甲子園を沸かせた精鋭たちが大集結 (4ページ目)

  • 新田光●文 text by Nitta Hikaru
  • photo by Sankei Visual

現役晩年は代打の切り札として活躍した大道典良現役晩年は代打の切り札として活躍した大道典良この記事に関連する写真を見る

職人気質のいぶし銀たち

7番・レフト/大道典良(南海、ダイエー、巨人)

 7番には、しぶとい打撃を売りに南海、ダイエー(現・ソフトバンク)、巨人で41歳までプレーした大道典良を選出。職人芸と言われた「流し打ち」が代名詞だが、入団当初は長打力が持ち味の選手だった。プロの世界で並みいるスラッガーたちを目の当たりにして自らの生きる道を探り、「流し打ち」にたどり着いたという。

 大きな体を小さくたたみ、バットを極端に短く持って快打を連発。入団8年目には、規定打席に到達こそならなかったが、打率325、10本塁打をマーク。翌年はクリーンアップの一角を任された。現役晩年は、活躍の場を巨人に移して「右の代打」として活躍した。2009年には日本一に貢献し、その翌年、静かにバットを置いた。

通算成績:1356試合/906安打/60本塁打/415打点/9盗塁/打率.284

8番・キャッチャー/吉永幸一郎(南海、ダイエー、巨人)

 正捕手は吉永幸一郎と山田勝彦で迷ったが、2度のベストナインに輝いた吉永を選びたい。東海大工業高校(現・東海大翔洋)時代、甲子園出場こそなかったが強肩と長打力を買われてドラフト5位で南海に入団した。

 3年目に7本塁打を放つなど、持ち前の長打力を武器に一軍に定着。1996年には打率.295、20本塁打で自身2度目のベストナインに輝いた。翌年はヒザの故障もあり内野手、DHでの出場が多くなったが、オールスターではパ・リーグの4番を務め、シーズンでも自己最多の29本塁打をマークした。

 長打力もさることながら、ミートのうまさに定評があり、吉永のバッティングを高く評価するプロの選手は多い。この吉永が8番に座る打線は、相手にとって脅威になることは間違いないだろう。

通算成績:1250試合/1057安打/153本塁打/505打点/4盗塁/打率.278

9番・サード/進藤達哉(大洋、横浜、オリックス)

 9番は守備力の高さを評価して進藤達哉を起用したい。ドラフト外で入団するも、努力ではい上がってきた叩き上げの苦労人。自慢の守備に磨きをかけ、1997年から3年連続して三塁手のゴールデングラブ賞を獲得。98年には堅実な守備としぶといバッティングでベイスターズの日本一に貢献した。

 長打力こそないものの、状況に応じたバッティングで好機を演出。上位打線へのつなぎ役としてこれほど適任な選手もいない。チームにとっては頼りになる存在だ。

通算成績:1348試合/917安打/104本塁打/412打点/42盗塁/打率.239

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