交流戦でパッとしなかったパ・リーグ。高木豊が指摘する各チームの課題と「浮上しそうな球団」は? (5ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

日本ハムの新庄采配にワクワク

――シーズン序盤は危うかったリリーフ陣も、徐々に安定する試合が増えてきましたし、新外国人助っ人のロベルト・オスナ投手が加わりました。

高木 ただ、長くクローザーを務めてきた益田直也は心配です。勤続疲労の影響か、相当疲れていますね。DeNA戦では、(ネフタリ・)ソトに高めの直球を、簡単にフェンスぎりぎりまで運ばれていましたし。だからオスナを獲得したんでしょうけど、活躍できるかどうかは実際に試合で投げてみないとわかりませんからね。

 打つほうでは、荻野貴司が帰ってきたことが一番大きいです。やはりベテランの力は大きいし、髙部瑛斗との並びは足も警戒しなければならず、相手にとって嫌だと思いますよ。ただ、4番が佐藤都志也では怖さがありません。本人も「自分が4番を打っているようでは......」と話していました。捕手としては成長していますし、本当によくやっているとは思いますが、打順は考えたほうがいいと思います。

――日本ハムは8勝10敗。最後のカードの中日戦は3連勝で締めくくり、リーグ戦再開に向けて弾みをつけました。

高木 起用される選手がだいたい決まってきましたね。特に松本剛や野村佑希、清宮幸太郎あたりは、打順は変わるにしてもスタメンには名を連ねている。あとは下位打線も固定されてくると、よりよいチームになると思います。

――加藤貴之投手は交流戦期間の防御率が0.00。勝ちに恵まれませんでしたが、6月12日の中日戦でようやく勝ち投手になりました。

高木 加藤は"ザ・安定"。やっと勝ててよかったですね。加藤や上沢をはじめ、先発投手は揃ってきていますが、リリーフ陣は少し不安を残しています。打ち込まれるシーンがあった堀瑞輝は、厳しいところで使われるので心身の疲労が溜まっているような気がします。イニングの頭から使うとか、もう少し楽なポジションで投げさせてあげたほうが、彼のためでもあり、チームのためにもなるかなと思います。

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