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即戦力ルーキーは誰だ? 防御率1点台、打率3割超えなどオープン戦で光った逸材をチェック (3ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by 産経新聞社

 捕手では、ロッテ1位の松川虎生(まつかわ・こう/市和歌山高)、楽天2位の安田悠馬(愛知大)が新人ながら開幕一軍スタメンを勝ちとっている。

 とくに松川は高卒新人として史上3人目の開幕先発捕手になる。体重98キロの巨漢でパワーみなぎる強打と強肩が注目されたが、捕手らしい気配りも随所に見られた。中学、高校とバッテリーを組んだ小園健太(DeNAドラフト1位)の投球センスを引き出したのも、松川の手柄だった。

 そんな経験が生きたのか、春季キャンプでは先輩投手を相手にしても臆することなくプレー。オープン戦では佐々木朗希の女房役に抜擢され、佐々木の160キロ台の超人的な速球や、曲がりの大きな変化球を難なく捕球している。

 野手では前出の末包とともに、右の大砲候補の中日2位ルーキー・鵜飼航丞(うかい・こうすけ/駒澤大)が存在感を示した。キャンプ初日のフリー打撃からサク越えを連発し、首脳陣を驚かせている。近年は長打力不足に泣かされ続けているチームだけに、鵜飼の存在がチームの起爆剤になる可能性もある。

 昨季リーグ優勝したオリックスでは、ドラフト4位の外野手・渡部遼人(わたなべ・はると/慶應義塾大)が鮮烈な働きを見せた。オープン戦13試合で4盗塁を決めるなど、機動力と守備範囲の広さをアピール。レギュラーの福田周平だけでなく、12年目の眠れる大器・後藤駿太もオープン戦では大活躍とチーム内競争の活性化に一役買っている。

 春は出会いの季節。今年もプロ野球界を彩る新たな人材との出会いを楽しもう。

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