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佐々木朗希が「エース」と呼ばれるには? ロッテの元18番・清水直行が語る「エース論」と、他に注目する若手投手2人 (2ページ目)

  • 浜田哲男●取材・文 text by Hamada Tetsuo
  • photo by Sankei Visual

ローテの軸となるために必要なこと

 今年がプロ入り3年目となる佐々木。シーズンを通してローテーションを守り、投げ抜いた経験はない。まずは組まれたスケジュールのなかで、しっかりと投げられるコンディションをキープすることが前提になる。

「昨年は中10日で投げさせてもらっていましたが、彼にとっての10日間は休養やケアだけではなく、体がまだできていないのでトレーニングも込みでの期間だったと思っています。体のなかで弱い部分を補っていくトレーニングなども取り入れると、どうしても中10日になってしまっていたのかなと。

 今後ローテーションの軸として投げていくためには、そこから脱却しなければなりませんが、まずは体力をつけることですね。次に、先ほども話した精神的な部分。やはり順風満帆にいく1年はないので、シーズンを通して精神的な強さは必要になります。技術については、打たれたり、抑えたりするなかでどんどん吸収していけますからね。精神面は課題というよりも、もっともっと上のレベルを目指すことに大事な部分だと思います」

 今年、佐々木を開幕投手と予想する声も飛び交っていたが、井口資仁監督に指名されたのは、今回で3回目の開幕投手となるベテランの石川歩。過去4度の開幕投手を務めた清水は、この大役を任されることで得られるものについてこう語る。

「プロ野球は、1チームの支配下選手登録の上限が70人で投手は35人前後。そのなかで公式戦の最初にマウンドに上がらせてもらえるということは、責任感がぐっと増します。

 その年に12人しか選ばれない開幕投手のうちのひとりになるということは栄誉なことであり、開幕投手の投げる1球が、チームにとってその年の第一歩。それを経験できることは財産です。だから『責任を持たせる』という意味で、佐々木に任せてみてもよかったかな、とは思います。もちろん石川は信頼・実績もある投手ですから、その起用自体はまったく問題はありません」

 ロッテの元エースであり、投手コーチでもあった目線から、佐々木への期待は必然的に大きくなり、だからこそ見る目も厳しくなるのだろう。

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