なぜオリックス吉田正尚は異様に三振が少ないのか。ピカイチの打撃術と「同じようなスイングをしない」意識 (2ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by 産経新聞社

新背番号「7」にかける思い

 パ・リーグ連覇を実現するためにオリックスは2月1日、キャンプインをした。宮崎キャンプでは、吉田の新しい背番号がお披露目された。これまで背負っていた34番は、ドラフト1位指名された2015年にメジャーリーグでナ・リーグ本塁打王、MVPに輝いたブライス・ハーパー(現フィリーズ)と同じ背番号だった。新たな背番号7は、オリックスの前身である阪急ブレーブスのレジェンド、福本豊がつけていた番号でもある。

「34番には愛着があったんですけど、7番は球団では伝統の番号ですし、7年目の節目ということもありました。それでもやっぱり悩んだんですけど、シーズン中にモヤモヤするのはイヤなので、最後はスパっと変更を決めました。これから新たな7番にしていきたいですし、ファンの方にも応援してもらえる背番号にしていきたいですね」

 今シーズン、吉田が打って、活躍すれば、自然と7番は馴染んでいくだろう。そのためにはもちろん、優勝のためにも吉田の打撃の貢献が欠かせない。昨年は、打率.339で2年連続で首位打者を獲得した。だが、本塁打は21本、打点は72とケガの影響もあって、もうひとつ伸びなかった。

「昨年はケガを防いで、コンディションを整えれば、もっと数字は上がったと思いますが、それを今年に活かしていきたい。個人的には、今年は打撃部門すべてで1位を目指していきたいですね。三冠はもちろん、ヒット数や出塁率、長打率とか偏ることなく、すべて1位を獲る。高い目標ですけど、僕はこれさえ獲れれば満足っていうのはないので、全部1位でいたいんです」

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