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ヤクルト高津臣吾監督が真中満に打ち明ける「絶対大丈夫」の裏側。日本シリーズでは「2カ所だけ迷ったところはあった」 (3ページ目)

  • 長谷川晶一●構成 text by Hasegawa Shoichi
  • 村上庄吾●写真 photo by Murakami Shogo

真中 選手たちの頑張りに対して、心から頼もしく思えたんですね。シーズン終盤になると、堂々と落ち着いていて、巨人や阪神相手に互角の戦いを演じていましたからね。

高津 そうそう。これだけ頑張って負けたら仕方ないとか、全部を出しきって戦っているんだという思いはありましたね。開幕直後は阪神に0勝6敗だったけど、ペナント終盤には互角に戦っていたし、巨人にも最終的には11勝11敗(3分)と互角になった。本当に選手たちは頑張ったと思いますよ。

【日本シリーズ第2戦、高橋奎二続投の裏側】

真中 さて、日本シリーズはオリックス・バファローズとの戦いとなりました。昨年のシリーズは本当に名勝負になったけど、僕が見ていて、ここがポイントだなと思ったのが、第2戦、先発の高橋奎二を最後まで引っ張って133球で完封させたこと。あの続投はいろいろ悩んだんじゃないですか?

高津 日本シリーズは全6試合戦ったけど、迷ったところは2カ所ありましたね。そのひとつが、今、真中さんがおっしゃった「奎二を続投させるかどうか」でしたね。確かに、この第2戦はいろいろ考えましたね。

真中 残りひとつはあとで伺うとして、高橋奎二の続投については、どのように悩んだんですか?

高津 奎二の場合、大体100球くらいで調子が落ちていくんだけど、あの日はそこから上り調子だったんですね。クライマックスシリーズ(CS)もそうだったけど、日本シリーズでも、初戦を奥川(恭伸)、2戦目を奎二に任せました。CSでの奎二は6回102球で無失点でした。この時はあまり調子はよくなかったけど、それでも無失点に抑えた。だから、日本シリーズでも100球前後に注目していたんです。

真中 ところが、100球すぎても勢いは変わらなかったし、むしろ尻上がりに調子は上がっていきましたよね。

高津 そうなんです。だから、ここは変えるタイミングじゃないなって思いましたね。でも、本来ならば彼は中5日で第6戦に登板させる予定だったんです。そこで頭をよぎったのは続投させると、第6戦には投げられないな......という思いだったんですよね。ここで交代して第6戦に備えたほうがいいのか、それとも調子がいいのだから続投させたほうがいいのか......、ここがすごく悩みましたね。

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