大輔だけじゃない! 館山昌平が驚愕した「松坂世代」のすごいヤツら。「広島の1、2番コンビはイヤでした」 (4ページ目)

  • 菊地高広●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

【和田毅のボールは怖かった】

── 大学3年時には館山さんは日本代表に選ばれています。松坂世代でとくに印象的な選手はいましたか?

「早稲田大の和田毅(ソフトバンク)のボールは怖かったですね......。じつはこの時、キャッチャーの数が足りなくて、僕は中学時代に経験があるのでブルペンキャッチャーをやっているんです。普通のピッチャーならシュート回転が見えて、『こんなラインで来るな』とわかるもの。でも、和田のボールは真っすぐすぎて、『ドーン!』とくる。このストレートがとにかく怖かったですね」

── 日本大のチームメイトには村田修一さん(元巨人ほか)がいました。

「村田は1年生の時に寮で同部屋だったんです。彼はすぐ試合に出ていて、僕はスタンドから応援していました。でも、1年生としての仕事を一緒にやっていたこともあって、寝坊がちで人間味のある村田の姿を見ていたので、親近感を持っていました」

── プロ入り後はともにセ・リーグで対戦する機会も多かったですが、村田さんとの対決はどうでしたか?

「大学での4年間は、僕にとって野球が一番うまくなった時期でした。村田はうれしい思いも悔しい思いも共有した仲間ですから、手の内は全部バレているだろうなと思いながら投げていました。いつか一緒に野球をやれたらいいなと密かに思っていたんですけど、オールスター戦(2008年)で1回だけ僕が投げて、村田がサードに入ったことがあったんです。あれはよかったですね」

── プロ入り後に対戦した松坂世代の選手で、印象深い選手は誰ですか?

「広島の東出輝裕、梵英心の1、2番はイヤでした。梵には2打席連続ホームランを打たれたこともあって相性が悪かったし、東出も塁に出すとやっかいだなと。東出はインコースにカットボールやフォークを投げると、見分けがつきにくいのか『今の何?』っていう表情でこっちを見てくるんです(笑)」

── 自身が打席に入ってみて、すごかった投手は誰でしょうか?

「うーん、阪神の藤川球児の打席には立ってみたかったですけど、機会がなかったんですよね。すごいと思ったのは、中日の小林正人ですね」

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