「頭のどこかで将来は医者を目指すだろうと...」そう思い続けていた元プロ野球選手・寺田光輝の壮絶半生
『ドクターゼロス〜スポーツ外科医・野並社の情熱〜』第1巻発売記念
原作者・石川秀幸先生×元DeNA・寺田光輝氏 対談(前編)
怪我を機に現役を引退した元プロ野球選手・野並社は、スポーツドクターへと転身。そんな彼の元に集まるのは、様々な事情で競技人生の岐路に立たされたアスリートたちだった。選手の"夢"を治すために、野並の診察が始まる──。
そんな設定が話題となっている漫画『ドクターゼロス〜スポーツ外科医・野並社の情熱〜』の単行本1巻が11月19日に発売する。これを記念して主人公・野並社とよく似た経歴を持つ、元横浜DeNAベイスターズの投手にして引退後、東海大学医学部に合格し医師の道を志す寺田光輝氏と『ドクターゼロス』の原作者・石川秀幸先生が初顔合わせ。アスリートのケガとスポーツドクターのリアルを語る。
医師を目指し、現在は東海大医学部に通う元DeNAの寺田光輝氏この記事に関連する写真を見る石川 今日はよろしくお願いします。『ドクターゼロス』というマンガはケガで現役を絶たれた元プロ野球選手が医療の世界に転身して、さまざまなアスリートのトラブルを解決していくというマンガでして......。
寺田 はい。読ませていただきました。おもしろかったです。
石川 ありがとうございます。まさにプロ野球選手を引退したのちに医師の道を目指して医学部に合格した寺田さんにすごく近いような設定なんですよ。
寺田 いやいや。僕の場合は元プロ野球選手といっても、主人公の野並みたいにちゃんと一軍で活躍したわけじゃないですから。近いというよりもむしろ遠いんじゃないかと思っています(笑)。
石川 寺田さんはピッチャーとして独立のBCリーグ石川から2017年に横浜DeNAにドラフト6位で指名されて、2年間で引退されていますが......かなりケガに悩まされた現役生活だったようですね。
寺田 ケガばっかりでした。入団してすぐに腰のヘルニアをやって、そこから肩もやって......まともだった時はほぼなかったという感じですね。
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