今シーズンいまだ一軍登板なし。斎藤佑樹「もうこんな時期......焦りはある」

  • 石田雄太●文 text by Ishida Yuta
  • photo by Ichikawa Mitsuharu(Hikaru Studio)

 昨年10月に右ヒジの靭帯断裂が発覚した日本ハム・斎藤佑樹。長期離脱を避けるため、手術ではなく保存療法で今シーズン中の一軍復帰を目指すことを選択した。まもなく8月も終わろうとしているが、いまだ一軍昇格を果たしていない。プロ11年目の斎藤が、現在の心境を語った。

一軍昇格を目指して調整を続ける日本ハム・斎藤佑樹一軍昇格を目指して調整を続ける日本ハム・斎藤佑樹この記事に関連する写真を見る---- プロ11年目の夏が終わろうとしています。今の想いは......と訊かれたら、真っ先に浮かんでくるのはどんな言葉ですか。

「焦り、ですかね」

---- それはどういう焦りですか。

「日付の焦りです。11年目も変わらずに野球をやらせてもらっていますが、毎年、8月に入ってもファームにいると焦ってきます。一回一回の登板がすごく大事なものになってきますし、もうこんな時期で、ここから抑えていかないと一軍に上がって何試合投げられるんだろうと考えたら、焦りは常にありますよ」

---- 今年は右ヒジの靱帯断裂の治療とリハビリからのスタートでした。その後、右ヒジの状態はどうですか。

「不安はまったくありません。最近のMRIで靱帯は80パーセントつながっていると診断されました。そのくらいまで再生してくれれば十分、投げられるはずです。ヒジを酷使しながら靱帯が切れかかっても投げているプロのピッチャーはいくらでもいますからね」

---- 7月12日にイースタンのベイスターズ戦で1イニングを投げて、実戦に復帰しました。以降、二軍の試合には先発も含めて7試合に登板していますが、手応えはいかがでしょう。(8月28日現在)

「結果に関してはこんな感じかな、と......ただ、数年前みたいにもう少しフォーシームでバンバン押してる感じの雰囲気が出せれば、もっとおもしろく野球ができるだろうなというふうには思っています」

---- それはつまり、思うようなフォーシーム(ストレート)を投げられていないということですか。

「そういうことです」

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