サッカー界のご意見番・木村和司は「中田翔の電撃移籍」をどう見たか?

  • text by Sportiva
  • photo by Kyodo News

同僚選手への暴力行為によって、無期限出場停止処分を受けていた日本ハムの中田翔が、巨人への無償トレードで電撃移籍した。その一連の騒動には賛否の声が挙がっているが、サッカー界のご意見番である木村和司氏は今回の出来事をどう見ているのか、率直な意見を聞いてみた――。

無償トレードで巨人に電撃移籍した中田翔(右)を、笑顔で迎え入れる原辰徳監督(左)無償トレードで巨人に電撃移籍した中田翔(右)を、笑顔で迎え入れる原辰徳監督(左)この記事に関連する写真を見る――自らの不祥事により、無期限出場停止処分を受けていた日本ハムの中田翔選手が無償トレードで巨人入り。このニュースを聞いた際の率直な感想を聞かせていただけますか。

「野球界の話を自分に聞くの? 勝手なことを言ったら、野球界の人たちから怒られてしまうんじゃないか?」

――別のスポーツ界の方から見た、今回の騒動についてのご意見を伺いたいです。

「う~ん......。今回のことで一番いけないのは、味方の選手に(中田翔が)暴力をふるったこと。一緒に戦っている仲間、チームメイトなのだから、それはあってはならない。特に自らの立場とか、影響力を考えたら、なおさらいけないことだと思う。にもかかわらず、なぜ手を出してしまったのか......。非常に残念でならない。

 それで、よくわからないのが、大した処分を受けることなく、他のチームに移ってしまったこと。正直『どういうこと?』『本当にそれでいいの?』と思った」

――不祥事を起こしても「移籍をすればすぐに試合に出られる」というのが通例となってしまったら、確かにどうかと思います。

「それも、人気チームのジャイアンツにいけるというのは、どういうことなんだろう......。暴力行為をしておいて、『それでいいの?』と疑問に感じた。

 極端な話になってしまうけれども、もしドラフトで自分が望んでいたチームにいけなかった選手がいたとして、どうしてもいきたいチームがあったら、味方選手を殴れば、そこにいけるのか? そういうのもありなのか? と思ってしまった」

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