「鈴木誠也そっくり」の育成ドラ1も。カープ二軍監督が期待する若手 (2ページ目)

  • 永田遼太郎●取材・文 text by Ryotaro Nagata
  • photo by Kyodo News

―― 期待の若手も出てきて、カープも世代交代が迫っているのを感じます。

「よくプロ野球の世界でいわれるのですが、5年経ったら支配下70人のうちの半分は選手が入れ替わっていると。それだけ新陳代謝が激しい世界なので、今いる選手は1年でも長くカープのユニフォームを着られるように頑張ってほしいと思います」

―― ほかに現在二軍の投手には、2017年にあわやノーヒットノーランの快投を見せた矢崎拓也投手もいます。

「矢崎は大学でウチの息子と同級生だったんですが、今年5年目で27歳になるので、年齢的にも一軍で活躍しなければいけない選手。フォアボールで自滅する傾向がある投手ですが、今は二軍でコントロールもだいぶ落ち着いてきましたし、一方でこちら側が『コントロール、コントロール』と言いすぎると、ガムシャラに腕を振る彼のよさを消してしまうことにつながるので、その点は気をつけています。今、一軍に近い投手の一人に入っていますね」

―― 中﨑翔太投手、一岡竜司投手、今村猛投手についてですが、彼ら中堅、ベテランの存在がいずれ一軍で必要になってくると思います。彼らのモチベーションを保つためにどのようなアプローチを心がけていますか?

「彼らには登板間隔が空かないようにピッチングコーチが考えて投げさせています。私からは『君たちに細かいことは言わない。とにかく結果を出し続けてくれ』と話しています。任された1イニングを確実に0で抑え続けてくれれば、一軍の首脳陣も見ているわけですから声がかかるはず。ハードルが高いと感じるかもしれませんが、彼らに対する要求と、若手投手にする要求は自ずと違ってくるんでね。その辺はわかってくれていると思います」

―― 3選手にとって、3連覇に貢献した時期を"100"とするなら、今はどれくらいまで状態が戻ってきていますか?

「中﨑に関しては球の威力も出てきたので、9割近くは戻ってきているんじゃないかと思います」

―― いつでも一軍に推薦できる状態にあると。

「この3人でいえば中﨑が今、その時期に差しかかっていると思います」

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