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カープ二軍監督が小園海斗にかけた言葉。「楽しんでやる意味」とは (3ページ目)

  • 永田遼太郎●取材・文 text by Ryotaro Nagata
  • photo by Kyodo News

―― その点では、羽月隆太郎選手の昇格も絶妙なタイミング(4月9日)でした。今季一軍でブレイクの兆しが見える彼ですが、昨年と今年でどのような変化があると感じますか?

「(今年は)体幹が強くなって、スイングが鋭くなりましたね。昨年は足の速さとバントのうまさが光っていましたが、今年になって盗塁のスタートの技術や、バッティングもツボに入ったら飛ばせる能力が身についてきました。2ストライクに追い込まれてもファールで粘って、フォアボールで出塁するしつこさも出ていますし、河田ヘッドにも『そういう面があるよ』と推薦しました。今年から(本職の内野だけでなく)外野の守備にもついていますが、二軍ですばらしいプレーがたくさん見られました。彼がいることで機動力も高まるので、カープらしい野球につながるんじゃないかと期待しています」

―― その一方でルーキーの矢野雅哉選手がファームに降格しました。彼の魅力、今後の課題などありましたら教えてください。

「彼は身体能力が高く、肩も強い。俊足を生かした守備範囲も広いので、今後が楽しみな選手です。春季キャンプ時点では『小園よりいいんじゃないか』という声が一軍の首脳陣から上がっていましたし、守備に関して言うことはありません。走塁については、スタートのタイミングとかを経験を積みながら成長させていければと」

―― 機動力という点では故障明けの宇草孔基選手の存在も気になります。

「宇草は昨年一軍で何試合かスタメンで使ったのですが、『さあここから』という時に足にデッドボールを食らって戦線離脱してしまった。走塁面であったり、効果的なヒットだったり、試合のなかでよさが出てくる選手だと感じています。彼も将来が楽しみな選手の一人ですね」

―― ファームには、林晃汰選手や木下元秀選手といった未来の大砲候補もいます。

「この二人に関しては左の大砲候補ということで、『こじんまりしないで強く振って遠くへ飛ばせ』と話しています。細かい部分は東出(輝裕)打撃コーチが教えていますが、彼らにはカープの由宇練習場の広さを気にせず、どんどんスタンドにぶち込んでほしいと考えています」

(後編につづく)

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