斎藤隆が佐々木朗希と奥川恭伸を分析。「左足の使い方が天才」「なんだ、その能力は!」
『特集:We Love Baseball 2021』
@斎藤隆インタビュー(後編)
前編はこちら>>
3月26日、いよいよプロ野球が開幕する。8年ぶりに日本球界復帰を果たした田中将大を筆頭に、捲土重来を期すベテラン、躍動するルーキーなど、見どころが満載。スポルティーバでは2021年シーズンがより楽しくなる記事を随時配信。野球の面白さをあますところなくお伝えする。
※ ※ ※ ※ ※
かたや甲子園に4季連続出場した準優勝投手、かたや全国の舞台と無縁ながら最速163キロ(非公式)を計測して誰より注目を集めた大型投手......。
2019年のドラフトで、それぞれ3球団と4球団に1位指名された奥川恭伸(ヤクルト)と佐々木朗希(ロッテ)は今季、注目の高卒2年目を迎える。
プロ2年目でついにベールを脱いだロッテ・佐々木朗希 将来性を高く評価されるふたりは、プロに入るまで対照的な道を歩んだ。奥川は石川の名門・星稜高校で実戦を重ねながら腕を磨いた一方、佐々木は地元・岩手の県立大船渡高校で将来を見据えながら育てられた。
元メジャーリーガーで解説者の斎藤隆氏は、両右腕をこう評す。
「佐々木、奥川ともに高い将来性を持っていますが、タイプが違うと思います。まだ19歳なので、まとまりすぎるのは怖い。もう少しあそこがこうなればとか、まだこういう欠点があるなというくらいのほうが、22、23歳になった時にどんなピッチャーになっているのか楽しみです」
先に一軍デビューを果たしたのは奥川だった。
昨季最終戦でプロ初登板初先発し、3回途中5失点。開幕前には「先発ローテーションに入れるのでは?」という声も上がったが、右ひじ炎症で春季キャンプを迎えたこともあり、二軍での登板が7試合に限られるなど慎重に育てられた。
そうしたチーム事情について、昨季ヤクルトの投手コーチを務めた斎藤氏が振り返る。
「奥川自身はもっと投げたいと感じていたと思います。しかし、そこは球団の方針もあり、監督、コーチは育成プランにさわることができませんでした」
1 / 4