山本昌&岩瀬仁紀のレジェンドOBに「今年の中日は本当に強いのか?」聞いてみた

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Sportiva

『特集:We Love Baseball 2021』

 3月26日、いよいよプロ野球が開幕する。8年ぶりに日本球界復帰を果たした田中将大を筆頭に、捲土重来を期すベテラン、躍動するルーキーなど、見どころが満載。スポルティーバでは2021年シーズンがより楽しくなる記事を随時配信。野球の面白さをあますところなくお伝えする。

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山本昌×岩瀬仁紀のレジェンド対談(前編)

 NPBの歴史上、「もっとも長く投げ続けた男」と「もっとも多く投げた男」が膝を突き合わせるレジェンド対談が実現した。現役生活32年、50歳まで投げ続けて通算219勝を挙げた山本昌氏と、NPB歴代最多の1002登板、407セーブを挙げた岩瀬仁紀氏。いずれも中日OBのサウスポーで旧知の間柄の二人が、2021年のプロ野球について語り尽くす。前編では古巣・中日の2021年について激論を交わした。

中日が誇るレジェンドOBの岩瀬仁紀氏(写真左)と山本昌氏中日が誇るレジェンドOBの岩瀬仁紀氏(写真左)と山本昌氏── お二人ともキャンプ取材に行かれたそうですが、2021年のドラゴンズはどうでしょうか?

山本昌 僕は強いと思います。昨年はリーグ3位でしたが、今年もAクラスに入れる力はあります。というのも、昨年Bクラスだったチームがあまり戦力アップしていないという要因もあるので。

岩瀬 僕も同じ見方ですが、不安もあります。去年よかった大野雄大、福谷浩司が去年ほどの状態には上がっていない。もちろん、スロー調整の影響もあるんでしょうけど。

山本昌 大野の調整は遅れているね。開幕まであまり間がないなかで、実戦に入っていくのが昨年よりも遅かった。去年はキャンプ初日からブルペンで投げていたからね。

岩瀬 大野はもともとブルペンで投げたがらない選手ですから。今年は調整を完全に本人に任せたので、それがどう出るか。ただ、キャンプ中の投げる形を見る限りは悪くありませんでした。

山本昌 大丈夫そう?

岩瀬 大丈夫だと思います。あとはどこまでスピードが戻るか。福谷に関しては、去年ほどフォームに間(ま)がないのは気になります。

山本昌 おっ、細かいところを突いてくるねぇ(笑)。

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