2021.02.01

田中将大を「知らない」パの強打者たち。
新たな名勝負は生まれるか

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

 8年ぶりに日本に帰ってきた"マー君"はどんな投球を見せるのだろうか。

 1月29日に楽天と契約を結んだ田中将大は、ヤンキース移籍前の2013年に24勝0敗、防御率1.27という恐るべき成績を残している。さらに、復帰勝利を挙げた瞬間にNPB通算100勝を達成することになる。

 だが、迎え撃つパ・リーグ各球団の情勢も、当然8年前とは異なる。とくに田中がヤンキースに移籍した2014年以降にプロ入りした打者が、続々とスターへと上り詰めている。そんな「田中を知らない強打者たち」を挙げてみよう。

昨シーズン、パ・リーグの首位打者に輝いたオリックスの吉田正尚昨シーズン、パ・リーグの首位打者に輝いたオリックスの吉田正尚  2018年、2019年とパ・リーグを連覇した西武は、田中を知らない強打者の宝庫である。田中と対戦経験のある主力は中村剛也と栗山巧くらい。森友哉、山川穂高、外崎修汰、源田壮亮と、2014年以降に入団した選手が続々と主力に君臨している。

 とくに森と山川が田中とどんな名勝負を繰り広げるのか、想像するだけで胸が躍る。ともに昨季は不振や故障で本来のパフォーマンスとは程遠く、今季は出直しのシーズンになる。森はスピードボールに強く、山川はあらゆる球種をスタンドに放り込む技術がある。いくら百戦錬磨の田中といえど、西武打線が本調子を取り戻したら封じるのは至難の業だろう。

 田中との対戦が待ち遠しいという意味では、2016年に入団したオリックスの主砲・吉田正尚も外せない。

 昨季は打率.350で首位打者を獲得しているが、この打者のフルスイングにはさすがの田中も脅威を感じるのではないだろうか。昨季は対右投手に打率.380、12本塁打と結果を残し、田中が得意とする高速帯の変化球にもうまくコンタクトできる。

 余談ながら「近年の田中をもっとも知る強打者」がオリックスにいる。昨季から加入したアダム・ジョーンズはオリオールズ時代に同地区のヤンキースとは何度も対戦経験があり、とりわけ田中には3本塁打と得意にしていた。ふたりとも当時とは状態が異なるものの、ジョーンズにとっていまだにいいイメージが残っているかもしれない。