赤星憲広が阪神の守備に苦言。「グラウンドのせいにはできない」 (4ページ目)

  • 寺崎江月●取材・文 text by Terasaki Egetsu
  • photo by Kyodo News

 ただ、サードだけは避けるべきです。1年目から佐藤選手を起用するとなった場合、現サードの大山選手を別のポジションに移す必要があるからです。今シーズンの途中で、ケガから復帰したばかりの(ジェフリー・)マルテ選手をサードで起用したことにも違和感がありましたが、ルーキーのために"チームの顔"がポジションを譲ることがあってはいけない。佐藤選手本人がサードに強いこだわりがあるなら、競い合わせながら成長させてもいいと思いますが」

──チームにさまざまな変化がありましたが、来シーズンの阪神に期待することは?

「西(純矢)投手や及川(雅貴)、野手では井上(広大)選手といった、あと1、2年したら台頭してきそうな選手が育っていることは期待感があります。そこに佐藤選手が入って一層の活気づくでしょう。

 春季キャンプでは、守備の強化を徹底してほしいです。極端な話ですが、『第一クールは守備練習しかしない』といった方法も、チーム全体の意識を変えることも含めてアリだと思います。現在はエラーが大きく取り上げられ、萎縮して"待つエラー"が増えてしまっている。それを、足を動かした上での"攻めるエラー"に変えるだけでも進歩と言えます。

 今シーズンは打撃もよかったですが、チーム防御率(リーグ2位の3.35)を見ても、今の阪神は守り勝つのが理想のチーム。守備に関しては、やればやるほど成功率を9割、10割に近づけられるジャンルです。その確率さえ上がれば、来リーズンはもっと巨人と競り合うことができ、優勝も視野に入ってくると思いますよ」

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