解説者5人の日本シリーズ予想。巨人、ソフトバンクのキーマンは? (5ページ目)

  • スポルティーバ●文 text by Sportiva
  • photo by Sankei Visual

◎森福允彦氏

予想:4勝2敗 ソフトバンク

 先発投手陣の質と量、リリーフ陣の層の厚さ......投手力に関してはソフトバンクのほうが一枚上のような気がします。投手戦になれば、ソフトバンク有利だと思いますが、打撃戦になれば巨人にもチャンスが出てきます。とくに中軸を打つ坂本勇人、岡本和真、丸佳浩がポイントゲッターになれば、面白い展開になるでしょうね。

 そのためには1、2番の出塁がカギになります。なかでも2番を打つ松原聖弥の働きというのは重要になると思います。今年のシーズン中盤から一軍に定着して、経験値は少ないですが、松原という選手は度胸があるというか、大舞台でもしっかり仕事をやってくれそうな雰囲気があります。そこに期待したいですね。

 ソフトバンクに関しては、短期決戦の戦いを熟知していますし、選手それぞれが自分のすべきことをわかっています。それがポストシーズン11連勝という記録につながっていると思います。投打とも隙を探そうとしても見つからない。それぐらい戦力は充実しています。

 ただひとつ、気になるのは高谷裕亮がいないこと。これまでの日本シリーズでもそうでしたが、甲斐拓也がスタメンマスクを被り、得点好機の場面で甲斐に打席が回ってくると代打を送って、次の回から高谷がマスクを被るということが多かった。それができたのも、高谷に絶対的な安心感があったからなんです。

 今回のシリーズで同じような状況になった時、はたして甲斐に代打を送れるのか。もしそうなれば、キャッチャーに海野隆司が入ると思うのですが、現時点で高谷ほどの安心感はありません。そうなると甲斐をそのまま打たせることになると思うのですが、ことごとくチャンスを潰してしまうとリードにも影響が出てくるかもしれません。そこも大きなポイントになるような気がします。

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る