阪神は失策数12球団ワースト。
大学屈指の「名手」をW獲りせよ
チーム事情から見るドラフト戦略2020〜阪神編
セ・リーグ2位(10月2日現在)とはいっても、首位・巨人に11.5ゲーム差も離されてしまっては......あらためてチーム編成を見直す必要があるだろう。
西勇輝(8勝4敗、防御率2.25)、秋山拓巳(6勝2敗、防御率2.77)、青柳晃洋(6勝7敗、防御率4.29)の3投手の奮投もあって、チーム防御率3.53はリーグ2位。
一方、野手はというと、チーム打率.247(リーグ5位)と低調で、それよりも失策数63はリーグワーストどころか12球団ワーストのお粗末ぶりである。
軽快なフィールディングを見せる国学院大の遊撃手・小川龍成 たしかに、現在在籍している野手のなかで"守備力"を買われて入団した選手は、捕手の坂本誠志郎と内野手の熊谷敬宥(たかひろ)ぐらい。ここ数年、「打てない阪神」をなんとかせねば......と打力最優先で選手を獲得してきたことが、失策数に大きく影響しているのではないか。
だが、打力を買って上位で獲得したはずの伊藤隼太、北條史也、陽川尚将、高山俊が奮わず、いまだ定位置を奪えずにいる。結局、打線の核となる選手の不在が、苦しい戦いを強いられる最大の要因になっている気がしてならない。
というわけで、今年も未来の"主砲"探しがテーマになる。
競合覚悟で佐藤輝明(近畿大/外野手)にいくか、一本釣りで高校生の元謙太(中京学院中京/内野手)か井上朋也(花咲徳栄/内野手)を狙うかだ。
元の身体能力はすばらしく、今夏は遊撃手だったから内野手と表記したが、外野も同様に高いレベルでこなせて、マウンドに上がれば145キロ前後のボールを連発する。打っても、こすったような打球があっさりとフェンスを越え、スイングスピードの速さは全国トップクラス。まさに、鈴木誠也(広島)二世である。
井上の武器は集中力と長打力だ。ウエイティングサークルの段階から、すでにマウンドの投手と対峙できるメンタリティーはプロ仕様。今夏の独自大会は本来の"野球勘"を取り戻せないまま終わってしまった印象があるが、昨年秋から守り始めた三塁の守備力......とりわけ、正確かつ強烈なスナップスローの見事さに驚かされたものだ。
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