2020.08.06

セ・リーグのクローザーに異変が続出。
岩瀬仁紀が追究したその原因

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Koike Yoshihiro

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 今季のプロ野球はコロナショックで開幕が3カ月遅れた影響か、クローザーの「受難」が目立っている。とくにセ・リーグは、開幕から抑えを固定できているのはヤクルトのみだ。いったい、何が起こっているのか。現役時代、史上最多の1002試合に登板し、歴代最多の407セーブを記録した岩瀬仁紀氏に聞いた。

クローザーからセットアッパーへ配置転換となったDeNA山﨑康晃── 今季のセ・リーグではクローザーの不振が目立ちます。開幕が3カ月遅れた影響はあるのでしょうか。

「少なからずあると思います。ただし条件はみんな一緒なので、言い訳にはできないですね。普段のシーズンより難しいとは思いますけど、パ・リーグではみんなしっかりやっていますからね」

── 3カ月試合がないと、投手にとってどういう影響がありますか。

「普段のシーズンなら、キャンプ、オープン戦を経て、公式戦に入ります。今年みたいに開幕まで3カ月も空いてしまうと、キャンプでやったことがほとんど意味がなくなってしまいます。3カ月空いた期間で、どれだけ自分を追い込むことができたか。

 どのクローザーも経験のある選手たちなので、その点は若手とは違います。結局、自分にとって一番いい感覚のボールに仕上がっていないところが、現在のような結果になったと思います」

── 阪神の藤川球児投手は右肩のコンディション不良などで防御率7.88(8月4日時点、以下同)と思うような結果を出せず、7月12日に登録抹消されました。23日に再登録されましたが、今季の状態をどう見ていますか。

「シーズン序盤に出鼻を挫かれましたが、投げているボール自体はそこまで悪いとは思いません。すぐに一軍に戻ってきて、中継ぎで頑張っています。ベテランになればなるほど、3カ月という期間は逆に影響が出やすいですよね」