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じつは捕手防御率が12球団トップ。
楽天・太田光は「ポスト嶋」の最右翼 (2ページ目)

  • 田口元義●文 text by Taguchi Genki
  • photo by Koike Yoshihiro

 そのパフォーマンスのなかで、チームメイトを驚かせたのが、9月5日のソフトバンク戦だ。7回に"走塁のスペシャリスト"としてブレイクを果たした周東佑京の足を封じた強肩と正確なスローイングは、太田の捕手としての能力の高さを十分に証明した。

 守備はでもうひとつ、特筆すべき数字がある。捕手防御率だ。

 これは、マスクを被った試合での自責点を表す数字となるのだが、太田は250イニングの守備機会があった捕手では12球団トップの「3.22」という好成績を残している。

 投手の防御率が捕手との共同作業であるように、捕手防御率もまた投手の能力によるところが大きい。昨年の楽天は、パ・リーグ2位のチーム防御率3.74だったように、則本昂大と岸孝之を筆頭とした先発に加え、救援陣も安定した戦力を擁している。

 太田はそのタレントたちと1年目から信頼関係を結ぶことができた。

 昨年のシーズン終了後、太田は守備についてこのような自己評価をしていた。

「年上で、実績もすごく積んでおられる一流の先輩方とバッテリーを組ませてもらったなかですごく勉強できました。技術的な部分も大事なんですけど、失点を減らすためにはピッチャーとのコミュニケーションをとっていったほうがいいわけで。先輩のみなさんがすごくやりやすい環境をつくっていただいたこともあるんですけど、僕も自分の意見を言えたことが、結果的にバッターを抑えることにもつながったと思っています」

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