八重樫幸雄も笑った真中監督の勘違い。今永昇太より原樹理を選んだ理由 (4ページ目)

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi

――でも、それはそれで、やっぱり「何でもアドバイスを受け入れてしまう」ということの証明でもありますね(苦笑)。

八重樫 確かに、そうだよね(苦笑)。何かをつかんだと思ったら、またスランプに陥ってしまう。その繰り返しだよね。でも、素質はピカイチだし、練習熱心だから、今年こそ期待したいよ。

【右打ちの長距離砲は天性の才能】

――この年、他に印象に残っている選手はいますか?

八重樫 他の選手は見ていないんだよ。でも、印象に残っているのは、2位の廣岡もそうだけど、6位の渡邉です。彼もものすごく練習熱心らしいね。渡邉を指導した専大松戸の持丸(修一)監督は、藤代高校時代に野口の指導者だったんですよ。

――1999年ドラフト1位でヤクルトに入団した野口祥順氏ですね。

八重樫 そうそう。たまたま持丸監督が野口の指導者ということもあって、野口を通じて僕も練習を見に行ったことがありました。持丸監督は渡邉について、「素質はあるんだけど、気が優しすぎるんだよな」って言っていたね。僕は、「右方向に打つのがうまいな」って思った印象があります。巨人の岡本和真のように逆方向に大きいのが打てるのは天性のもの。引っ張るバッティングは後からでも身につけられるんだから、渡邉には長所を生かして今のままで伸びていってほしいね。

4 / 5

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る