2020.06.04

八重樫幸雄も笑った真中監督の勘違い。
今永昇太より原樹理を選んだ理由

  • 長谷川晶一●取材・文 text by Hasegawa Shoichi

「オープン球話」連載第22回 第21回はこちら>>

【「当たったんだか、ハズレたのか、よくわからなかった」、髙山俊の指名】

――引き続き、八重樫さんのスカウト時代を伺います。今回はヤクルトが14年ぶりに優勝した2015(平成27)年ドラフトを振り返りたいと思います。この年は1位で髙山俊(明治大)を指名して、当時の真中満監督が派手なガッツポーズを見せた年です(笑)。

八重樫 会場の控室でモニター画面を見ていて、「よし、獲得だ!」って喜んだんだけどね(笑)。控室にいたみんなで大笑いしましたよ。隣で真中が喜んでいるから、本当は当たっている阪神の金本(知憲監督)が残念そうにしていて、なおさらおかしかったよね。当たったんだか、ハズレたんだか、よくわからなかった(笑)。いかにも真中らしいですよ。

2015年ドラフトの髙山俊の抽選で、間違えてガッツポーズするヤクルト・真中監督(右)と阪神・金本監督(左)photo by Sankei Visual――この年は、その髙山を外して、1位は原樹理(東洋大)、2位・廣岡大志(智弁学園)、3位・高橋奎二(龍谷大平安)、4位・日隈ジュリアス(高知中央)、5位・山崎晃大朗(日大)、6位・渡邉大樹(専大松戸)を指名しています。この年のドラフトでは八重樫さんが担当した北海道・東北出身の選手はいませんよね?

八重樫 いないですね。でも、山崎は青森山田高校時代に見ています。僕が見たときにはすでに日大進学を決めていたんですよ。印象としては「小さいな」と(笑)。シャープなスイングで見所はあったけど、「高校からすぐにプロ入りするよりは、大学に行ったほうが伸びるだろうな」とは感じていました。