2020.05.21

ラミレスが持つズバ抜けた適応力。
相手バッテリーに仕掛けた心理戦

  • 中島大輔●文 text by Nakajima Daisuke
  • photo by Kyodo News

日本プロ野球「我が心の最良助っ人」
第4回 アレックス・ラミレス(ヤクルトほか)

 80年以上の歴史を誇るプロ野球では、これまで数多くの外国人選手がプレーしてきた。そのなかで最も多くの試合に出場したのが、現在DeNAの監督を務めるアレックス・ラミレスだ。

 2001年にヤクルトに入団すると、巨人、DeNAと渡り歩き、計13年間で1744試合に出場。外国人選手で通算2000本安打を記録したのは、後にも先にもラミレスしかいない。NPBを経て、BCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスでも1年間プレーしている。

明るいキャラクターでチームメイト、ファンからも愛されたラミレス 国際スカウトの評価を得て来日する外国人選手は、ほぼ全員が日本で活躍する能力を持っていると言えるが、実際に好成績を残す者は必ずしも多くない。成否を分ける要素で大きいのが、「適応力」だ。南米のベネズエラから来日したラミレスは、この点で優れていた。

「頭を使えているよね。右打ちだったり、配球を読んだり。自分が打ちたいと思っているところに、相手に球を放らせている」

 言わずもがな、野球でプレーの主導権を握っているのは投手だ。そんななか、打者は自分が打ちたいと思っているコースに、どうすれば投手に投げさせることができるのだろうか──。

 この謎めいた言葉を残したのが、現役時代は2452安打&465本塁打を記録、引退後は西武のコーチとして清原和博や松井稼頭央、秋山翔吾(現レッズ)らを育てた"打撃の達人"土井正博氏だった。