山田哲人が赤裸々に語る「10年前の
自分、トリプルスリー、東京五輪」 (4ページ目)
青木の「いこうぜ、いこうぜ」のかけ声で3人の打撃練習が始まる。山田にトスを上げるのは杉村コーチで、これは7年前と変わらない風景だ。
「今年は山田につきっきりでティーを上げることはないと思います。もう調整の仕方もわかっているし、バッティングに自分の信念を持っているので、僕が言うことは何もないですよ(笑)。でも、そんな山田に一度だけ『えっ⁉』と思ったことがありました。ふたりでティーをしていたら『杉さんを信じていたら打てますよね』って言ったんです。その時は、自分自身がちょっと不安だったのかもしれないですね」
この日の浦添は「雲ひとつない」と青木が言ったように晴れわたり、そんななか山田の打球は快音を響かせて外野へと伸びていく。
「今の時期は結果を求めていないですし、自分の求めている打撃フォームというか、感覚を大事にしたいと思っています。このキャンプを通じて、ちょっとずつですが、自分の目指しているところに近づいています」
前人未到の3度の"トリプルスリー"をはじめ、これまで何度も山田には驚かされてきたが、プロ10年目の今季も我々の想像を超える活躍を見せてくれるに違いない。
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