奥川恭伸の「2つの姿勢」に活躍の予感。ヤクルトの自主トレで見せた凄さ
ヤクルトの新人合同自主トレでの奥川恭伸(星稜/ドラフト1位)を見れば、誰もが"2つの姿勢"のすばらしさに気づくはずだ。投げる時、走る時の姿勢の美しさ。そして野球に向き合う姿勢。ひとつひとつの所作に説得力あり、ルーキーならではの初々しさはあるが、どこか貫録を漂わせている。
新人合同自主トレは午前8時45分に室内練習場でのストレッチから始まり、奥川は6時50分に起床していると話した。
「朝は早いので大変ですけど、寝坊しないように、まず6時半の目覚ましで起きて、そこから10分おきにアラームをセットしています(笑)」
新人合同自主トレでノックを受けるヤクルトのドラフト1位ルーキー・奥川恭伸 戸田球場には奥川のほかに、2位の吉田大喜(日体大)、3位の杉山晃基(創価大)、4位の大西広樹(大商大)、5位の長岡秀樹(八千代松陰)、6位の武岡龍世(八戸学院光星)と6人の新人選手が練習を行なっている。彼らが姿を見せるのは9時15分前後で、そこから軽いランニングのあと、アップ練習が始まる。
1月7日、新人合同自主トレ初日。アップ練習では前田真吾アスレティックトレーナーが、各メニューの前に「こういう感じで」と実演つきで説明。奥川は実際に始める前に「こういう感じかな」と予習をし、メニューを終えると「こうだったかな」と復習していた。
翌8日は雨天のため室内での練習となり、9日は第1クール最終日となった。
アップでは慣れない動きのためか、つまずいたり、転倒したりする選手もいる。奥川はこの日も、予習と復習を繰り返しながら入念にアップ。両手を大きく広げて左右に振るメニューで見せるしなやかな動作は、まるで白鳥が羽ばたいているように見える。
その後、15分間のキャッチボール。40メートルから50メートルの距離で投げる奥川を見て、チーム関係者は「いいボールですねぇ。ボールが落ちてくるかなと思ったら、まだ落ちてこないんですよ」と笑顔を見せた。
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