5連打で0点、3連続三塁打...。バルボンが覚えていた阪急の珍プレー
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「令和に語る、昭和プロ野球の仕事人」 第6回 バルボン・後編 (前編から読む>>)
平成の世にあっても、どこかセピア色に映っていた「昭和」。まして元号が令和になったいま、昭和は遠い過去になろうとしている。そんな時代を彩った選手の過去の貴重なインタビュー素材を発掘し、個性あふれる「昭和プロ野球人」の真髄に迫るシリーズ。
キューバからの来日当初のエピソードや大エースたちとの対戦を楽しそうに話した前編に引き続き、ロベルト・バルボンさんの証言は選手引退後に話題となった"おもろい通訳さん"時代に及んでいく。
クラシックなユニフォームが似合う現役時代のバルボンさん(写真=共同通信)
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ずっと笑いっぱなしで、笑わされっぱなし。笑いが記憶を呼び覚ますのか、バルボンさんの話に加速がついた。
「あと、昔の話でね、いっちばん言いたいこと。この記録、絶対破れへんと思うわ。あのね、1回の表、連続5安打で1点も取れんかった。まずボクがヒット打って、盗塁失敗でアウト。次の岡島博治(ひろじ)がセンター前に打って、その次、戸口天従(たかつぐ)。レフト前打ったけど、岡島がサード欲張ってアウト。で、次、中田昌宏がライト前打って、一、二塁になった。それで次、早瀬方禧(まさよし)。センター前打って、戸口がホーム走ったけど、バックホームアウトや。クックック」
1963年8月14日、日生球場での対近鉄19回戦での珍事。すべてフォースアウトではなくタッチアウト、というのも面白い。2500人の観衆は大笑いだったそうだが、初回の拙攻が響いた形で相手先発の久保征弘(ゆきひろ)に12安打を浴びせながら完投を許し、阪急は3対8で敗れた。
「あと、もうひとつ、連続三塁打3本! まず8番、河野が打って、9番、ピッチャーの原田孝一が打って。その次、1番のボクが打って、連続三塁打3本やな。本塁打の連続3本なら、今も昔もよくあるんちゃうか? 三塁打はなかなかないわ」
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