同じ高校出身、先輩VS後輩の行方。そこには数々のドラマが生まれる

  • 中田ボンベ@dcp●文 text by Nakata Bonbe
  • アフロ●写真 photo by AFLO

 2019年6月9日(日本時間)、エンゼルスの大谷翔平とマリナーズの菊池雄星との「同じ高校の先輩(菊池)後輩(大谷)対決」が実現した。結果は、本塁打を含む3打数2安打で大谷が勝利。高校では後輩だが、MLBの世界では「1年先輩」の大谷が貫禄を見せつけた結果となった。では、この2人のNPB時代の対戦成績はどうだったのだろうか? 今回は、大谷と菊池のほか、昨年話題となった中日の松坂とDeNAの筒香との対決など、印象深かった「同じ高校出身の先輩後輩対決」を紹介する。

※記事内の成績は公式戦・交流戦のもののみ
※成績は、6月29日時点でのもの

高校の先輩・菊池雄星(マリナーズ)から本塁打を放った後輩の大谷翔平(エンゼルス)高校の先輩・菊池雄星(マリナーズ)から本塁打を放った後輩の大谷翔平(エンゼルス)

◆花巻東高校の先輩後輩対決  
 NPB時代は拮抗(きっこう)した成績だった大谷と菊池

菊池雄星(2009年度卒) VS 大谷翔平(2012年度卒)
打数:5
安打:2
打点:0
三振:3
打率:.400

 NPB時代、菊池と大谷は2試合で対戦している。初対決となったのは2013年3月30日の開幕2戦目で、西武の先発・菊池の前に大谷は2三振。次が2017年3月31日の開幕戦。この試合では、大谷は菊池から2本のヒットを放っているが、得点には結びつかなかった。

 そして本年、MLBに舞台を移して3度目の試合だったが、結果は前述の通り。今後も相対する2人がどのような好勝負を見せてくれるのか注目したい。また、大谷が投手として復帰する予定の来年には、MLBで先輩後輩の投げ合いが実現するかもしれない。こちらも楽しみだ。

◆横浜高校の先輩後輩対決
 憧れの先輩と待望の初対戦

松坂大輔(1998年度卒) VS 筒香嘉智(2009年度卒)
打数:4
安打:1
打点:0
三振:1
打率:.250

 2018年4月30日の中日対DeNAの試合では、横浜高校を代表するスターである松坂と、「松坂が憧れの存在」という後輩・筒香との対戦が実現。対戦結果は、1打数無安打2四球という結果だったが、松坂は4241日ぶりの白星を目指して全力で投球し、筒香もフルスイングでこれに応え、見応えのある3打席だった。

 同年8月16日の2度目の対戦では、筒香は二塁打を放ち先輩に一矢報いている。ちなみに、この試合でDeNAはスタメンに筒香、倉本寿彦、石川雄洋、荒波翔(今季はメキシカンリーグでプレーしていた)、と4人の横浜高OBを配した。後輩たちが一挙に出場という事態だったが、松坂は「予想していた」と動じずに好投。シーズン5勝目を挙げた。

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