同じ高校出身、先輩VS後輩の行方。そこには数々のドラマが生まれる (3ページ目)
◆PL学園高校の先輩後輩対決①
偉大な先輩との対戦は後輩に軍配
福留孝介(1995年度卒) VS 前田健太(2006年度卒)
打数:24
安打:4
打点:2
三振:3
打率:.167
PL学園の先輩後輩である阪神の福留孝介と広島時代の前田健太(現ドジャース)は、これまで計8試合で対戦している。結果は24打数4安打と、後輩の前田が偉大な先輩を抑えている。ただ、年単位で見れば、優勝を争った2014年は6打数3安打と先輩の福留が奮起。また、CSでも2人は2度対戦しており、結果は2打数2安打1打点。2014年のCSでは、福留がファイナルステージ進出を大きく引き寄せる決勝ホームランを前田から放っている。ここ一番の勝負強さは、さすが先輩といったところだろう。
福留が決勝ホームランを放った2014年10月11日は、実はPL出身者にとって忘れられない日でもある。というのも、この日は2人の母校であるPL学園が「部員募集終了」の発表を行なった日。お互いに母校への思いを胸に試合に臨み、前田は6回を1失点の好投、福留は値千金の決勝ホームランと、PL出身の2人が躍動した日だった。
◆PL学園高校の先輩後輩対決②
卒業生を代表する2人の好勝負
桑田真澄(1985年度卒) VS 立浪和義(1987年度卒)
打数:204
安打:49(うち本塁打2)
打点:11
三振:23
打率:.240
PL学園の先輩後輩対決として忘れてはならないのが、1994年シーズンの10.8決戦での巨人・桑田真澄と中日・立浪和義の対戦。NPBの歴史上初めての「同率首位で並んだチーム同士の最終戦」となったことで大きな注目を集めた試合だ。
この試合で、桑田は3点リードの7回裏にリリーフで登板。10月5日のヤクルト戦から中2日という過酷な状況での登板だったが、7回を3人で抑え、続く8回も続けてマウンドに立つ。この回の先頭打者だった立浪は、桑田の146kmのストレートに食らいつくが、高くバウンドしたボールはサードの手前に落ちる内野ゴロ。しかし、立浪は気迫のヘッドスライディングで一塁セーフとなった。そのヘッドスライディングの影響で肩を脱臼した立浪は途中交代となってしまったが、気迫のこもった熱い先輩後輩対決だった。
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