「獲るつもりのなかった選手」
杉谷拳士が栗山監督に言わせたいひと言 (4ページ目)
プロ11年目を迎えた杉谷拳士。今年こそレギュラー獲りを狙う オープン戦の最後の試合、札幌でのスワローズ戦に"6番レフト"で先発した杉谷は、4度のチャンスをもらいながらノーヒットに終わり、打率も3割を切ってしまった。それでも今年の杉谷は、打つことに活路を見出そうとしている。
「僕には打つことしかないんです。守備うんぬんじゃなくて、打つこと。守備は今から劇的に変わることはありませんけど、打つことは劇的に変わることがありますからね。僕は1年でも長くプロ野球選手としてプレーしたいと思っていますし、監督からも『あとはケンシだけだよ 』と言ってもらっているので、何とか恩返ししなきゃと思っています」
ファイターズのセカンドの先発争いは、このオープン戦、石井一成、谷内亮太、平沼翔太、ベテランの田中賢介と杉谷がしのぎを削ってきた。レフトやファーストでも先発した杉谷だったが、今のチーム状況を考えると、スイッチヒッターの杉谷が出塁率.350、20盗塁をマークして、1年間、セカンドに収まれば、じつにバランスがよくなる。
「栗山監督も現役時代、プロの世界にテストで入って、スイッチヒッターで、足が速くて、不器用で(笑)......僕と重なるところがいっぱいあるんだと思うんです。だからこそ、監督に恩返しがしたい。シーズンが終わった時、規定打席に達して、監督から『遅いよ、お前』って言ってもらいたいんですよね」
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