各球団スカウトが「獲り逃がした!」と
悔しがるDeNA2年目の正体 (3ページ目)
決して150キロ近いスピードが出るわけじゃない。しかし、ボールに角度があって、相手打者を圧倒できる強さがある。堂々とストライクゾーンで勝負できるから、ピッチングの組み立てができる。
そして2年目の春。2月のキャンプ中盤での韓国プロ野球・ハンファとの練習試合。京山は先発して3イニングを1安打、無失点に抑える好投をみせた。
「スライダーもフォークも、納得のいくボールがなかったんで......あの変化球やったら、日本の打者にはやられます。ランナーを置いたときにサッと追い込めるか......クイックもまだまだですし......」
反省材料ばかりを並べたところに、京山の成長がうかがえる。「ちょっとやそっとのピッチングでは満足しませんよ」という姿勢をアピールしたかったのかもしれない。
ある球団関係者は次のように語る。
「同世代で同じようなタイプの綾部翔(あやべ・かける)がいるのが、お互いいい刺激になっていますね。競争しながら、ふたりとも早く出てきてほしい......って言いたいですけど、プロはそこまで"青春ドラマ"じゃないですから。競争は熾烈なものになると思います」
猛烈な腕の振りを武器に、厳しい競争を勝ち抜くことができるのか。2年目の京山将弥に期待したい。
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