DeNA捕手3人の快記録より
「黒羽根のトレード」をコーチは喜んだ (4ページ目)
敗因が捕手のサインによるもので、落ち込んでいる場合はどうするのか。
「決めていることはないです。それはもう、そのときそのときで。ここはちょっと、メシ連れていこう、とか。ここはちょっと、ほったらかしにしとこう、とか。試合中は毎イニング、キャッチャーの横に座ってずっと話していますが、落ち込んでいるところで、またその上から叩きのめすようなことはしないです」
いきなり新任コーチに上からものを言われ、「なんや? このオッサン」と思った現役時代。その経験から、光山はまず選手を見ることから始めた。現状、コミュニケーションに支障はないようだ。
「コーチングって言うたら大げさかもしれませんけど、その人のことを信じられなかったら、なにを言われても信じられないと思うんです。たとえば、僕ら現役時代、『バッティングは上から叩け』と言われる。それを嫌なコーチに言われたら、『いや、それはわかっとんねん』と。どうやったら上から叩けるか、教えてくれへん、となる。でも、信用しているコーチやったら、『そうなんですよ、下がってしまうんですよ』って、話がつながっていくんですね。だからまず人間関係、こっちのことをわかってもらって、向こうもこっちをわからんと話ができないなと。それはいつも思っています」
つづく
(=敬称略)
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