1億円プレーヤーが2年で月給20万円に。GG佐藤のプロ野球マネー学 (3ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Kyodo News

──佐藤さんは2008年の北京オリンピックに日本代表として出場しました。あの期間に特別な手当ては発生しましたか?

佐藤 オリンピック前後に1カ月くらい所属チームを離れますが、その期間でもらえるのは20万円くらいだったと記憶しています。あとは、もし金メダルを獲れれば報奨金として300万円もらえるくらいかな。

──となると、日本代表選手のモチベーションは何ですか?

佐藤 お金じゃなくて、名誉のために試合します。モチベーションは金メダルを獲ること。星野仙一監督は「金メダルしかいらない」と言っていました。あのときは優勝したら、星野監督が高級時計をプレゼントしてくれるという噂があって、モチベーションが上がりましたね。

──佐藤さんはライオンズを退団したあと、2012年にはイタリアのプロ野球リーグでもプレーしました。どういうリーグなんですか?

佐藤 セリエAには、北はミラノから南はローマまで、全部で6チームがあります。僕はボローニャという真ん中あたりの街にいたんですけど。

──現地での待遇はどうでしたか? 

佐藤 給料は月20万円で、車と住むところと食事に関するお金は全部チームから出ます。選手たちが行きつけのレストランが街にあって、そこでは何を食べてもタダなんです。

──チームが提携しているお店だったら「いくらでもどうぞ」という感じなんですか?

佐藤 そうです。ですから、月20万円でも普通に生活できるくらいの感じ。ただショッピングの国なんで、やっぱり使っちゃいますね(笑)。

3 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る