2017.11.10

ドラフトで本指名6人。独立リーグ→
プロ野球を急増させた「直接対決」

  • 阿佐智●文 text by Asa Satoshi
  • photo by ISHIKAWA MILLION STARS

 昨年、独立リーグから計10人の選手がドラフトで指名されたが、そのほとんどは育成で、本指名は四国アイランドリーグplus(四国IL)から阪神に6位で指名された福永春吾ただひとり。ところが今年のドラフトでは9人中6人が本指名され、伊藤翔(徳島インディゴソックス)は西武から3位で指名を受けた。

石川ミリオンスターズからは(写真左2人目から)寺岡寛治、寺田光輝、沼田拓巳の3人がドラフトで指名された なかでもルートインBCリーグの石川ミリオンスターズは、寺田光輝(DeNA6位)、寺岡寛治(楽天7位)、沼田拓巳(ヤクルト8位)の3投手が本指名を受けた。1球団から3人の本指名が出たのは独立リーグ初の快挙だった。

 筑波大出身の寺田は、大学時代まで目立った実績はなかったが、「野球をあきらめるため」に独立リーグの門を叩き、その才能を開花させた。寺岡は大学から社会人入りしながらもドラフトにかからず、最後の望みを託して今シーズン石川に入団した。

 そして沼田は、大学を中退し、社会人クラブチームに入団したあと、1年を経たずしてロサンゼルス・ドジャースとマイナー契約。しかし、これが日本球界の”掟破り”と判断され、アマチュア球界から「出入り禁止」となっていた。

 石川ミリオンスターズの発足以来、代表取締役社長として独立リーグの門を叩く若者を見続けてきた端保聡(たんぼ・さとし)は、今回の大量指名にも浮かれることなく、こう語る。

「今年は全体的にドラフト候補選手が少なかったらしいので、これを維持できるかは難しいところですが、選手のレベルが上がっているのは間違いないと思います。昨年も、育成ですが3人が指名され、そのあと問い合わせが殺到したんです。いい選手が集まってきているのは確かですね。社会人野球出身の選手も増えています。彼らは基礎が出来上がっていますから、野球はもちろんですが、ほかの部分でも良き見本になってくれています」